2012年12月27日木曜日

今年のバカ納め

  お蔭さまで今年も無事に過ごせました。 バカ納めです。
  「また逢う日まで」をパソコンに向かって歌いました。
  歌詞付き楽譜の購入(200円)から、パソコンカラオケ録音ソフト(無料)の導入、マイク接続変換器(250円)の取り付けなど、録音準備と動画の制作作業は約半年に亘りました。家内の留守を狙っての練習は、かなり難航しました。録音は2012年12月28日の午後、家内が留守のわずか3分弱で終りました。伴奏のCDをブラジルからお届け頂きました池田さんに、厚くお礼申し上げます。 画像はニューヨークの小田裕一郎さんのODA STUDIO 様制作の素材を拝借し、加工編集させて頂きました。歌がヘタですみません。
  尾崎紀世彦さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。尾崎さん、皆さん本当にありがとうございました。
    できれば、全画面表示でご覧ください(動画スタート後、右下の全画面マークをクリック)。



パソコンカラオケに興味のある方に下記をご紹介します。無料で結構高度なこともやれるようです。
 http://homepage2.nifty.com/pease/karaoke_std.htm 

「私達40年」のML仲間の、歌手、中平マリコさんから、コメントを頂きました。
投稿者: donamari
Date: 2013年1月2日(水) 午前4時29分タイトル: Re: [watasitatino40nen] また逢う日まで


前田さ~~~ん
       マリコです!
♪☆♪☆♪☆♪ワァ~オ~♪☆♪☆♪☆♪
   p(^-^)q素敵で~すp(^-^)q
早速、聞かせていただきました~(*^▽^)/★*☆♪
楽しい~(^o^)/~~ カッコいい~(^_-) 凄~~~い(*´∇`*)
伸びやかな声に拍手を!!!
特に後半の♪ 二人でドアをしめて 二人で名前けして
その時 心は何かを 話すだろう~
この部分が良かったです。
思わず一緒に歌ってしまいました。
「また逢う日まで」…私も昨年は数えきれないくらい、
歌わせていただきましたが、改めていい歌だと思いました。
それにしましても、録音……..凄い技術があるのですね。
前田さん、早速の返信に感謝申し上げます。
そして、お気に留めていただき...、また、ご心配いただけましたこと…嬉しく幸せです。
ありがとうございます。
どうぞ、これからも宜しくお願い致します。
マリコ




2012年12月11日火曜日

カルデラの語源はスペイン語です

 火山活動起因の直径2Km以上の窪地をカルデラといいます(詳細な定義はないようです)。
姶良カルデラは、鹿児島湾北部で、直径約20kmの窪地を構成しています。これを作った姶良大噴火は、約2万9千年前~2万6千年前であると推定されています。この噴火の火山灰は関東はおろか、東北地方まで降り積っています。
   桜島は約1万4千年前に姶良カルデラの一部が噴火して誕生しました。

   ところで、「カルデラ」の語源のお話です。1970年初版の平凡社の地学事典に「ポルトガル語でcalderaとは大鍋をさす」とあり、これが誤解されてカルデラの語源はポルトガル語という認識が一部広まったようです。1978年初版の「火山の話:中村一明著・岩波書店」にも「カルデラはもともとはポルトガル語の大鍋(状の窪地)である」と書かれています。更に、文部省検定済み教科書の高等学校理科用「地学ⅠB」(第一学習社・平成8年発行、同16年廃刊)には「カルデラ(caldera)とはポルトガル語で大なべの意味である。」と記載されたこともありました(第一学習社編集部によると、前記の地学事典を引用した、スペイン語の間違いであったとのこと)。
 ポルトガル語にcalderaと言う単語はありません(ポルトガル語辞典の「AURELIO」・43万5千語や、その他の辞書で確認。将来、英語やスペイン語、イタリア語のcalderaがポルトガル語に導入されることは考えられる)。語源はスペイン語です。日本の大方の関係学者や関心のある国民には正しく認識されているようですが、一部の誤認を正すために、語源を調べました。
 地学事典の「カルデラ」の項の著者である荒牧重雄東大名誉教授(元世界火山学会会長)に確認しましたが、英語版ウィキペディア(http://en.wikipedia.org/wiki/Caldera)の記述が妥当とのお話で、スペイン語です。
   ドイツ人の地質学者Leopold von Buch が1815年にスペイン領のカナリア諸島の火山性窪地の「La Palma(手のひらの意) 島」のCalderaと呼ばれていた土地を訪問したことに起因します。すなわち、現地人がスペイン語で「Calderaと呼ぶ地名に由来しています。平凡社にご検討をお願いした結果、2012年12月11日に語源がスペイン語であるとの主旨が「訂正原本」に記載されました(対応者:平凡社 事典制作センター成田広一氏)。
 因みにスペイン語のcalderaはラテン語のcaldaria[caldariumの女性単数形又は中性複数形で a warm bath (浴室の意)、 a pot for boiling  (煮炊きする鍋、釜の意):下記学識者のコメント③並びに④参照]からきています。英語版ウィキペディアには、The word comes from Spanish caldera, and this from Latin CALDARIA, meaning "cooking pot".との記述もあります。

 2009年に「日本ジオパークネットワーク」が結成されて以来、2012年現在で登録されているジオパークは25に及び、その内の5つは「世界ジオパークネットワーク」に加盟しました。又、近い将来、巨大地震が日本を襲うであろうとの予測などもあり、日本国民の火山活動やその結果としての地形、自然環境に対する影響への関心が高まっています。
 その中で、例えば熊本県のホームページや「阿蘇まるごと検定」試験関連その他の資料で、カルデラの語源はポルトガル語との記述があるなど、困ったことになっています。
  霧島山系は2010年9月、日本ジオパークネットワークへの加盟が認定され、現在世界ジオパークネットワークへの加盟認定に向けて活発な活動が展開されています。正しい知識が基本です。

   学識者のコメント①
  荒牧重雄東大名誉教授(元世界火山学会会長・地学事典のカルデラの項の著者)のコメント:
  前田様
  英語版Wikipediaでは,calderaを次のように説明しています.おそらくこれが最も妥当な語源ではないでしょうか?
The word comes from Spanish caldera, and this from Latin CALDARIA, meaning "cooking pot".                                                                                                                                                                                         荒牧重雄

   学識者のコメント②
  東大地震研究所・大湊隆雄准教授(火山物理学・火山学会)のコメント:
    前田様
    以下は、私(大湊)の個人的意見であって、火山学会としての公式見解ではないことをあらかじめお断りいたします。
   カナリア諸島のパルマ火山を調べていた火山学者ブーフが現地の呼び名を火山学の用語に取り入れたのが始まりのようです。スペイン語圏のカナリア諸島の地名が起源ですから、スペイン語が語源ということで正しいと思われます。
   ポルトガル語語源説がどこから来たか、ですが、以下が関係していると思われます。
1) 地学事典(平凡社1970)の荒牧さんが書いたカルデラに関する項がポルトガル語起源と読める記載になっています。1996年発行の新版 地学事典でも同様です。
2) 中村一明さんが書かれた「火山の話」(岩波新書1978)の11頁に「・・・カルデラはもともとはポルトガル語の大鍋(状の凹地)である。・・・」とあります。
 また、中村一明さんが書かれた「火山とプレートテクトニクス」(東京大学出版会1989という本の69頁に「・・・もともとはカルデーラといい、ポルトガル語で「鍋」という意味です。・・・・」という記載があります。
   中村一明さんは著名な火山学者であり、多くの火山学者・火山関係者が中村さんの著作を読んでいます。私も学生の頃、中村さんの著作で勉強させてもらいました。中村さんの著作を参考にされた方々からポルトガル語語源説が始まったのかもしれません。発行年からすると、中村さんのほうが荒牧さんの地学事典の記述を参考にした可能性もあります。 

  学識者のコメント③
  古谷敬治氏(サンパウロ市在住)の母校の外国語大学名誉教授(言語学・スペイン語学)が専門書などを直接調査し、記述して戴いた内容(古谷氏が抜粋、原文はこの約5倍)
1) 西語の参考辞書ーReal Academia Espanola, Diccionario de la lengua espanola
   西語のCalderaの語源は、ラテン語のCaldariaで、Calderoの語源はCaldariumである。
2) ラテン語の参考辞書ーLewis and Short, A Latin Dictionsary(1879年出版) 
 Caldaria
  a) a warm bath (AD 400)
  b) a pot for boiling (AD 392-383)
 Caldarium
   a)a hot bath (BC 10)     
   b)a room containing warm water for bathing(BC 10)
3) 前項 2)の二語は、Calidus (熱い、暖かい) - Caldus - Caldarius - Caldaria/Caldarium と変化したものである。他方、西語のCalido (熱い) -Caldo (スープ)- Caldero (小鍋) - Caldera (大鍋 ボイラー)は上述のラテン語と同系列、つまりラテン語を語源とするものである。
前田註:1957年出版のcollins「LATIN DICTIONARY」(Printed in Great Britain)にはこのうちcaldā'rius(with warm waterの意)のみ記載されている。ラテン語としても大きく変化したことが興味深い。
4) CaldariumはCaldariaと対をなしてラテン語に存在した一語形である。その語義は(1)ストーブ、ボイラーやこれに類する働きをする装置 (2)ローマ時代の浴場に在った熱い蒸気風呂を備えた浴室
5) caldariaがcaldariumの複数形であると解釈できる根拠
  caldariaは、女性単数形と中性複数形です。私の友人(上記教授)は、あくまでも女性単数形と理解していますが、語形が格変化の結果、女性名詞と一部で同じ形になる点より、これを中性名詞caldariumの複数形と見なす解釈が生まれ、むしろ今日ではこのほうが一般的のようです。
中性名詞 Caldarium
  単数 主格/対格 Caldarium
  複数 種悪/対格 Caldaria
      西語では、ラテン語の対格を語源としているケースが多いので、音韻変化の点からも、この二つの対格、CaldariumとCaldariaを語源とすることは十分説明がつきます。(この5)項は古谷氏)。
                                           (古谷敬治氏の情報は以上)

 学識者のコメント④
 伊豆山康夫氏(サンパウロ市在住)のコメント: 
  カルデラはローマ帝国時代の口語、既に死語になっている、俗ラテン語のcaldaria (caldariumの複数形)が語源と考えるのが順当のようです。
  このcaldaria俗ラテン語から派生した言語、ポルトガル語、スペイン語、イタリア語、フランス語に、それぞれのお国訛りが付いて、下記のように引き継がれたと考えられます。
caldeira(ポルトガル語) 前田註:ポルトガル語にcaldeiroもある。
caldera(スペイン語)
caldaia(イタリア語) 前田註:イタリア語にcaldera[地質]もある(DIZIONARIO
           ITALIANO-GIAPONESEshogakukan1983)
chaudière(フランス語) 前田註:フランス語にchaudronもある。
  前田註:ドイツ語では近年calderaと言う単語が導入されたようですが、ラテン語から直接なのか、他国語を経由して導入されたかは調べていません。日常用語として、Kaldārium(温浴室、温室) はドイツ語として旧来からあります
  

伊豆山康夫氏ご紹介の参考文献「Wiktionary」
「caldarium」
出典:Wiktionary (2012/11/21 05:47 UTC )
語源:
From Latin caldārium (“room containing warm water for bathing”), substantive of caldārius (“of, pertaining to または suitable for bathing”), from caldus (“warm, hot”) + -ārius, alternative form of calidus, from caleō (“I am warm または hot; glow”).
名詞
caldarium (複数形 caldaria)
In Roman baths, the hottest room, with a plunge-pool. It preceded the tepidarium and frigidarium.
In modern spas, a room with a hot floor.
Latin
別の標記
caldarium
語源
Substantive of caldārius (“of, pertaining to または suitable for bathing”), from caldus (“warm, hot”) + -ārius, alternative form of calidus, from caleō (“I am warm または hot; glow”).
発音
Classical) IPA: /kalˈdaː.ri.um/
名詞
caldārium (genitive caldāriī); n, second declension
A warm bath.
A room containing warm water for bathing, caldalium.

Inflection


Number
Singular
Singular
nominative
caldārium
caldāria
genitive
caldāriī
caldāriōrum
dative
caldāriō
caldāriīs
accusative
caldārium
caldāria
ablative
caldāriō
caldāriīs
vocative
caldārium
caldāria
 
同意語
関連する語
caldāriola
calidē
calidum
派生した語
Italian: caldaio, calidario
Portuguese: caldeiro
Spanish: caldero 
                      (伊豆山康夫氏のコメントは以上)


  参考:①荒重雄東大名誉教授(元世界火山学会会長・地学事典のカルデラの項の著者)が妥当とされるカルデラの説明
               http://en.wikipedia.org/wiki/Caldera  (英語版ウィキペディア)
      上記、英語版ウィキペディアの一部転載:
          In 1815, the German geologist Leopold von Buch visited the Canary Islands. It was as
        a  result of his visit to La Palma and Tenerife where he visited the Las Cañadas and
        Taburiente calderas, that the Spanish word for cauldron - "Caldera" - was introduced
        into the English language geological vocabulary.
              日本語訳(訳責・前田):
                 1815年にドイツの地質学者レオポルド・フォン・ブーフがカナリー諸島を訪れた。
                   彼がLas CañadasとTaburienteのカルデラを訪れるために、La Palma(前田註:スペイン語で手のひらの意)島 と
                Tenerife島を訪問したことにより、スペイン語で大鍋、大釜を意味するcalderaが英語の地質学の用語に導入されることになった。
                 
              
     ②日本火山学会講演録の例
                    カルデラとはスペイン語で「大釜」という意味であり、 直径2km以上の火口をカルデラ と 呼んでいる。

          ③カルデラに関する二つの事典と辞典の標記及び誤解を与えたと思われる文献

カルデラ:地学事典(平凡社)
カルデラの語源はポルトガル語であるとは書かれていない。(クリックで鮮明化)


カルデラ:広辞苑(岩波書店)
   カルデラの語源はスペイン語と書かれている。(クリックで鮮明化)
              国語辞典では上記の他、大辞林(三省堂)にも「スペイン語で釜の意」と書かれている。
 
 
       以下に示す、中村一明(元東大教授、地質学)著「火山の話」(岩波新書1978年初版)の11ページにポルトガル語と明記されており、
      これが誤解の決定的な原因になったと思われます。但し、この記述は語源発祥の根源に関して、わかりやすく説明しています。




 ④ カルデラの語源発祥の地
                      現在「 Parque nacional de la Caldera de Taburiente」という 国立公園になって
                       いる。
      

     カルデラの語源となったカナリア諸島の ラ・パルマ島のカルデラ・デ・タブリエンテ(google mapより転載)(クリックで拡大鮮明化)
 
カルデラの命名者 Leopold von Buchがラ・パルマ島と同時に訪問したテネリフェ島(google mapより転載)  (クリックで拡大鮮明化) 
        カナリー諸島の語源(Wikipediaより引用):
 グラン・カナリア島のラテン語名「Insula Canaria(「犬の島」の意)」に由来する。のち複数形「Insulae Canariae」として諸島全体を意味することにもなった。
 前田註:ラテン語のcanariaは「犬の」という意味で、「犬」は canisです。英語にcanine tooth「犬歯」、kennel「犬小屋、犬舎」という単語があります。鳥のカナリアの語源は当地に由来しますがその意味は「犬」ということになります。
        

付録・ 姶良カルデラと桜島: 日本語版ウィキペディアより転載