2014年3月19日水曜日

稚樹開花性の秋咲きイペー・ロッショ :Tabebuia impetiginosa

    2013年10月29日に、フラワーパーク鹿児島で珍しい秋咲き(植栽管理担当者のお話)のイぺーロッショのポット苗2本を購入しました。鉢の表面に落花が一輪ありました。
 有隅健一名誉教授がアルゼンチンでのご研究時代の1997年10月にサンパウロを訪問された際に、アチバイア市で花の生産をしておられた平中信行氏が厳選して愛培しておられたロッショの種子を譲って頂き、10月13日に播種されました。播種7.5ヶ月目の1998年5月29日に、止め葉までの樹高が13.5cm、節数8の木に小花数8個の花房がつきました(写真)。この平中系は、植物学的にはブラジルに分布する Tabebuia impetiginosa var.paulensis に間違いないと思っておられるとのことです。
  購入した2本は、平中系に亜国選抜優良個体(耐寒性導入が主目的)を配した後代の、フラワーパーク鹿児島における放任受粉種子に由来するものです。従って、磨きをかければ10cmでも開花可能な後代や、夏から翌春にかけて長期開花が出来る(爆発的開花を望むなら、どこかに収斂させた方がベター、また春咲きでは完璧な耐寒性が前提条件として求められる)系統も可能だろうとのことです(有隅先生)。
   これらの親木は、フラワーパークの芝生広場横に数本ある中の1本です。樹高5~6mで、12月から3月にかけてバラバラと開花する(木によってちがう)とのことです(植栽技術担当者のお話、但し有隅先生のご指摘によれば1本で不定期開花の可能性がある)。
 玄関先でこの冬を越させた2本を、今日(3月19日)畑に移植しました。小さいほうの1本は根元10cm迄枯れ下がりました(根腐れを起こしていた)が、大きいほうは枝のすべての頂芽が健全で、一個ある蕾はどんどん膨らんでいます。何回目の開花なのかは確認できません。秋咲きのつもりでしたが、春にも咲きそうです。有隅先生ご指摘の1年に数回開花する不定期開花型かもしれません。耐寒性を確認しつつ、交配でさらに優れた後代を作出できればと考えています。(写真はすべてクリックで拡大可


  秋咲き(不定期開花?)のイペーロショ(樹高80cm)
多分、播種5年目・ポット育苗のため生育が遅い


蕾
 
 
秋咲きロッショに続いて、タベブイア・アルバを苗床から移植
タベブイア・アルバには葉が残っていて、頂芽も健全
移植作業終了と同時に雨が降ってきたので、帰宅、大相撲を見る。
 

稚樹開花性秋咲きのイペー・ロッショ(有隅先生作出)



アルゼンチンでご研究中の有隅先生
参考 その1.
  2010年8月の有隅先生のコメントより:
 
  一方、私は別のイペー・ロッショも取り扱っていました。それは在亜中にブラジルの平中信行氏から恵与された種子より育成した系統で、親木は平中さん苦心の選抜種でした。
  ここで苦心の選抜種と言ったのは、開花特性抜群で、稚樹開花性の実生がどんどん出て来るという特性からです。添付した写真のように最小の個体は、播種から7.5カ月、止め葉まで僅かに8節、樹高13.5cmという、極ごく小さいサイズで開花しました。巨大な樹体になる高木のIRからは、凡そ想像もつかぬ現象でした。
  この平中系は、植物学的にはブラジルに分布する Tabebuia impetiginosa var.paulensis に間違いないと思っているのですが、その特徴は葉があっても開花可能という点です(勿論「葉なし」でも開花します)。それで平中系の後代実生を追っかけている内に、夏の間から開花するものが現れました。現地で2月、日本に直せば夏真っ盛りの8月開花なのです。
  この性質をトコトン追求したら、イペー・ロッショの四季咲きもありうるのでは……、と考えていました。

参考 その2.
  2014年3月19日の有隅先生のコメントより:
  
   前田さま
         有隅です
  ご承知のように、イキモノは「変異がある」と言うのが、大きな特徴です。
イペー・アマレーロ(T.chrysotrichaとしておきましょう)の原型は、年1回開花の
春咲きですが、これに和田四季咲きIAという変わりモノ(変異体)がある、という
ことを、和田さんが探し出して下さいました。
   亜国ミシオーネス州のイグアス近くで、花期のばらつくのがあるようだ、とは実見
していましたが、今回の和田さんの発見は、私にとっては当に痛快事でした。
  同様にイペー・ロッショも、原型は春1回開花型の一季咲きです。が、これにも変わ
りモノがあります。「平中」型がそうですし、沖縄から鹿児島に入ったIRの中にも、
花期不定(=四季咲き)のが一杯あるようです。 
  二叉分枝は花芽分化の証拠です(常に花蕾にまで発達出来るとは限りませんが)。
それで春の萌芽…伸長…二叉分枝(花芽形成)…伸長…二叉分枝・・・・ ということ
を繰り返していますが、原型の春咲きはこれらの形成された花蕾が、春1回に集約
されて開花してくる、と言う訳です(但し、花蕾の耐寒性が、絶対の要件)。 
  ところが変わりモノは、花芽分化をすると直ぐに発達、イキナリ開花まで突っ走り
ます。ですから早いのは8月中下旬には、開花が始まり、以後同一個体内で、枝の
熟度に応じて、バラバラの開花が春まで続く、と言うことになります。
  別言すれば、夏秋咲きと私は呼んでいますが、中秋から初冬にかけての何処かで、
集中的に開花が起る遺伝子型をどう創り出すか、またその栽培法(これは飽くまで
補助手段)を開発することが、問われています。 
  お手持ちの不定期開花型を、暫くじっと見守って下さい。きっと、見えてくるものが
ある、と思います。

参考 その3. (2011年12月17日の自分のブログの転載。下記も近縁種と思われる。葉が一部寒傷み。)
 
  2009年11月6日に播種したイペーロッショ(サンパウロの佐々木さんの種子)が25ヶ月で開花しました。4本育っていますが、3本が開花しそうです。樹高は1~1.2mです。






 
 
2012年10月1日のブログの一部を転載(上の木の、その後の様子と親木の写真):
  佐々木イペーロッショ:2011年12月開花したもの、2012年1月の厳寒で枯れ下がった。
根元で切断したら9月になって2本に新芽が出た。今冬が勝負だ。
 
上の写真のものと同級生
  秋咲きだから、樹がもてば花は大丈夫。
           

           上の二本の親木:サンパウロ市サンタアマーロ(モデルは前田:佐々木さん撮影
 
 花は最高!
 
 
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2014年3月2日日曜日

森喜朗氏の発言に一言


  一昨日、浅田真央選手がソチのオリンピックから帰国しました。空港での記者会見で森喜朗氏の発言に対して「森さんは、今は少し反省していると思います」とニコニコしながら言っていました。罵声をあびせた日本を代表する長老を暖かく指導する言葉です。またまた感動しました。どっちが大人かわかりません。
 


 
 
 
 
   この投稿が、南日本新聞の月間賞に選ばれてタマゲました。





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