2014年8月20日水曜日

イペー:タベブイア・アルバの斑入り(キメラ植物)

   キメラ植物である斑入りは大変美しいです。播種して発芽した数百本の中から3本発生しました。小保方さんにも見て戴きたいです。酸性液に浸けるなどの処理は行なっていません。
   3本の共通点:白種子のタベブイア・アルバから発生しています。キメラが発生しやすい親木があるのかもしれません。(写真はクリックで拡大可
 
縞斑(区分キメラ) 
クリチーバ・サンタカンジダ地区で採種
  2013年12月8日播種
8月16日(07:13)撮影
 
 
 
9月2日(13:50)撮影:新しく斑入り葉が出た

 
 
黒斑が発生
9月6日撮影




散り斑
クリチーバ・カブラル地区で採種
  2013年12月9日播種


散り斑?
クリチーバ・サンタカンジダ地区で採種
  2014年5月播種(種子を半年保存:乾燥剤・冷蔵庫)

2014年8月8日金曜日

キダチコミカンソウ:チャンカピエドラ(Chanca piedra):ケブラペードラ(Quebra pedra)

 
 人間ドックで胆嚢にドロみたいなものが見えると言われました。早速、ブラジルの友人から2012年に頂いていた、ケブラペードラ(石壊し)をお茶にして飲み始めました。いやみがなく結構おいしいです。chanca はスペイン語の chancar の変化、quebra はポルトガル語でそれぞれ砕くと言う意味。piedra、pedra は石と言う意味。人名にピーター(英語で Peter)があるが、語源はギリシャ語のΠέτρα で石、岩。

   キダチコミカンソウ(Phyllanthus amarus)サプマートUSA(supmart)様のホームページより引用
 チャンカピエドラ(Chanca piedra)、ケブラペドラ(Quebra pedra)、バフパトラ(Bahupatra)とも呼ばれる植物です。
 アーユルヴェーダ医学において肝臓をサポートするハーブとして二千年に渡り利用された歴史をもち、南アメリカでは、胆汁、泌尿器、胆嚢、肝臓、腎臓の健康をサポートするために使用されてきました。
 中国、インド、イギリスのある研究者たちは、その肝保護作用をもつといった特性を確認しており、動物実験においてアルコールや毒性のある化学物質からの肝臓の保護、有害化学物質や放射線によるダメージから染色体を保護する事もわかっています。また、免疫機能をサポートすることも示唆され、ブラジルにおいては(1990年)ナトリウムとクレアチンの排泄の向上、一試験管実験において(1999年)シュウ酸カルシウム結晶の阻害、人での研究において(2002年)結石の成長阻止等が確認されています。
 このハーブに含まれる主な成分には、リガンド(フィランチン、フィランテノール、フィロクリシン、フィルテトラリン、ハイポフィランチン)、バイオフラボノイド(ケルセチン、ケルセトール、ケルシトリン、ルチン)、アルカロイド、グリコシド、サポニン、カテキン等があります。

 
ラベルは頂いた友人が書いた効能書き
胆石病、腎臓結石、眼球結石、膀胱結石、尿道炎、食欲増進
 

 

2014年8月2日土曜日

youtubeに掲載した動画で警告を受けましたが、削除の上解除して頂きました

 警告解除のために送信したメールの内容です。警告を受けたのは今年の1月3日で、解除して頂いたのはメールを送信した7月27日の3日くらいあとでした。これで15分以下ではなく、2時間以下の動画がアップロードできます。警告解除の申請先は youtube ではなく警告画面で確認できる著作権者です。著作権を主張して何らかのアクションを起こせるのは著作権者又はその代理人だけで、第三者は一切関与できません。以下は自分のための忘備録です。最近アップロードした動画の場合、削除すると警告した相手の記録が全て消えますので、削除前にメモする必要がありそうです。

Dear Andre Munoz(Sony Pictures Movies & Shows).
My name is Hisanori Maeda living in Japan.
My video  "Lawrence of Arabia" (youtube ID TKfa6KBA864) was warned by Sony Pictures Movies & Shows in 2014/01/03 ,the reason why copyright violation.
I've deleted the video immediately.
I beg your parden and please cancel the warning.
Thank you.

2014年8月1日金曜日

NHKスペシャル「調査報告STAP細胞 不正の深層」:小保方晴子

  2014年7月27日のNHK放送番組です。 この番組では、小保方氏によって作成された細胞はSTAP細胞ではなく、若山教授が作成したES細胞を持つネズミのサンプルから作成された細胞である可能性を指摘しています。しかも、若山教授側はこのサンプルを渡した記憶がないと言っています。動画の20分過ぎで、ES細胞のコンタミ(混濁)の可能性に関する小保方氏の説明で、15秒間で「あのー」が4回出てきます。問題は報告書の写真の一部改造や写真の取り違えだけではないようです。
  NHKの主張によれば、再現実験をしてもSTAP細胞は生まれないわけですが、小保方氏は成功するはずのない再現実験を、7月から立会人と監視カメラの監視のもとで、一人で行っています。周囲の強烈な圧力が、白旗を掲げたい彼女の判断力を抹殺して、そうさせているのでしょうか、理解できないところです。又、彼女は論文で重大な不正記述をしたのですが、これだけで科学者として生きていけないことを知っているのでしょうか。小保方氏は論文作成過程で写真を取り違えたといっていますが、大事な写真を取り違えるような人に論文を書く資格はありません。又、第三者がインデペンデント(独自)にSTAP細胞の作製に成功していると発言していますが、これも勘違い程度の話かもしれません。その方が現われれば、この大問題の結論が出る話です。ウソをついてはいけない、人を騙してはいけないという道徳教育の基本がいかに大切かを思い知らされます。彼女を今まで育てた環境は、論文の記述に虚偽があってはならないとの基本的な教育をしなかったのでしょうか。
 仮に、万一再現実験でSTAP細胞の存在が確認されたとしても、今回の不正をカバーするものでは全くありません。現時点以前に小保方氏は相応の責任を取るべきでした。
  ハーバード大学のジョージ デイリー教授はこの論文に驚き、小保方氏を指導したチャールズ バカンティー教授と共同でSTAP細胞の検証実験を行い、STAP細胞は作成できなかった、このような方法では作成できないと思っていると言っています。
    一方、理研では4月からCDBの丹羽仁史プロジェクトリーダーなど、論文の共著者らがSTAP細胞の有無を調べる検証実験を続けていますが、順調ではないようです。この二つの再現実験と検証実験の意味は大きく異なりますが、両方とも失敗に終わる可能性が大きいようです。
  日本の科学技術関係者が長年かけて確立してきた信頼を大きく揺るがすことになりました。安倍首相や下村文科相など官邸がNHKに圧力をかけているようで、驚きです(下記引用資料)。私がyoutube や Dailymotion 、FC2 、youku などにアップロードした当該放送のコピー動画が即刻削除されるのは、この圧力によるのでしょう。いつもはこんなことはありません。 NHK が著作権を所有していますが、少しでもNHKの番組放送の目的にご協力したいと考えてブログにアップロード致しました。これによる営利活動や著作権者に何らかの被害が及ぶ様な行為は一切致しておりません。NHKがこの動画に関する削除の申請や著作権侵害を主張しないことを期待致します。NHKは政府の圧力に負けないでください、めずらしく良い番組を放送したのですから。
 この事件を、研究者や学生、将来それらになるであろう日本の子供達が研究報告はいかにあるべきかを肝に命じる貴重な教訓にしてほしいです。
  
 私は植物を育てています。挿し木や挿し根をよくやります。挿し木は根を出し、挿し根は芽を出します。樹種や採取する試料の部位、実行するタイミング(季節や実行時刻など)、挿し床の条件などで結果は大違いです。小保方氏はこれを動物でやろうとしたわけです。動物で”挿し木”や”挿し根”ができればいいですね。ES細胞やIPS細胞は全く異なった手法で開発されています。
   [前田註] STAP細胞:刺激惹起性多能性獲得細胞(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells)


       NHKスペシャル: 2014年7月27日放送



                                                    自宅のTV風景 投稿者 hisanori-maeda-7  



参考資料:「世に倦む日日critic20.exblog.jp 」(田中宏和氏)から一部引用

その1. 

 Nスペ『STAP細胞 不正の深層』 - 小保方晴子は若山研からES細胞を盗んでいた

昨日(7/27)のNHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」は、よく出来た良質のドキュメンタリー番組だった。制作スタッフの鋭気と執念がよく伝わった。おそらく、安倍晋三や下村博文からのNHK上層部を通じた圧力は凄まじいものがあり、現場に脅しや妨害が入っていたに違いないが、そうした厳しい環境の中で、よくあれだけの作品に仕上げたものだと拍手を送りたい。番組にはNHKらしさがあり、NHKらしい特集報道のオペレーション・エクセレンスが感じられた。並々ならぬ意気込みは、山根基世がナレーションを担当したことからも察せられた。NHKが日曜夜9時放送のNスペに山根基世を起用するということは、その番組に格別の重みを置いたことを意味する。山根基世があの口調で語ると、視聴者の心に響く説得力がまるで違う。今後、官邸や自民党からNHKに不当な横槍が入るだろうが、NHKにはそれに屈せずに取材と報道を続けて欲しいと思うし、Nスペでのこの事件検証の続報を期待したい。本の出版もお願いしたい。私の想像だが、おそらく、藤原淳登ら取材陣は、6月末に理研から懲戒処分の決定が下され、事件が大きな山を越えると想定、その楽観的な見通しを前提に、夏休み向けの教育啓蒙番組としてこの特集を企画していたのだろう。状況が変わり、政権が全面的に小保方晴子を支援する姿勢に固まり、ネットとマスコミ他社が小保方擁護に旋回したため、このジャーナリズムはタフなチャレンジとなった。

番組のハイライトは、CDBの小保方晴子のラボのフリーザーから、若山研で作製されたES細胞が箱ごと発見された事実が暴露されたことであり、この不正事件をめぐる画期的な真実が、写真の証拠と当事者の証言を揃えて明らかにされたことである。今回の番組は、半年間の事件の流れを整理した中間的な要約編であったけれど、同時に、取材で得た衝撃の新事実を開示したスクープ報道でもあった。音声で登場した若山研の留学生は、別の使用目的で作製したはずのES細胞が、箱ごとそっくり、小保方晴子の冷凍庫から発見されたことを知って驚愕していた。留学生は中国人の青年だろうか。電話取材の日本語の発音に特有の訛りが感じられる。以前、ブログの記事にコメントをした者と同一人物と思われる理研内部の者が、2chに私を揶揄してこう書き込みしていたことがあった。「世に倦む日々の人、竹市のこと信用してたのね。御愁傷様。竹市は本件をここまで深刻にした張本人です。CDBの小保方擁護筆頭、未だに現実を受け入れられない。今日も相澤研までわざわざ小保方に会いにいっちゃったりもうホント馬鹿じゃないかと。(略)CDBは5月末になってやっと細胞の調査を始めたけれど、若山にプライマーの配列聞いてたから、一瞬で元のESが同定(略)。小保方が引っ越しのどさくさに若山の所から盗んだ細胞が箱ごと発見されたことも公表しろよ。丹羽のTSもたくさん出てきただろ」。

この2chの書き込みは6/18のもので、ネットで相当に話題になった。ここに、「小保方が引っ越しのどさくさに若山の所から盗んだ細胞が箱ごと発見されたことも公表しろよ」とある。今回のNスペの報道は、この内部告発を裏づけるものだ。この書き込み(タレコミ)をした者は、やはり事情を詳しく知るCDBの現場の人間だった。小保方ラボの実験室からESのラベルが貼った容器が発見され、その遺伝子配列が、小保方晴子が若山照彦に渡した「STAP細胞」と同じであったことは、6/16のNHKのニュースで報道されていたが、そのときは、冷凍庫で見つかったES細胞の数量の情報はなく、写真の映像もなかった。したがって、2chの書き込みはNHKの報道を裏づけしつつ、さらに真相の事実を付け加えていたことになる。NHKは、6/16に放送した時点で、小保方晴子の冷凍庫から発見されたES細胞が箱ごと大量にという事実を知り、その証拠写真も押さえていたのだろう。それをようやく特集番組で公開した。小保方晴子は、冷凍庫のES細胞は若山研から譲与されたものだと言っているが、若山研の留学生はそれを否定している。ES細胞の容器は、若山研が山梨大に引っ越しするときに持って行く予定だったもので、若山研にとっては紛失物になっていた試料だった。それが、小保方晴子の冷凍庫から発見されたということは、すなわち、引っ越しのどさくさに盗難に遭ったということを意味する。小保方晴子が今後の「実験」のために必要としたのだろう。

となると、6/18の2chの書き込みにあった二つ目の疑惑、「丹羽のTSもたくさん出てきただろ」も、かなり信憑性が高いことが類推される。NHKは、小保方晴子の冷凍庫から箱ごと発見されたES細胞の写真を入手しているが、無論、これはNHKの記者が自らCDBに立ち入って撮影したわけではない。情報元であるCDB関係者から取得したものだ。そのNHKに情報提供した関係者と、2chに私を揶揄する書き込みをした者は、同一人物であるか、親密な間柄で情報を共有する者であると察せられる。ということは、NHKも、丹羽ラボで作製されたTS細胞が小保方晴子の冷凍庫から見つかっている事実を知っていて、その証拠写真を押さえていると、そう推測するのが自然だ。つまり、いずれは今回のように、「丹羽のTS」の件も暴露される事態になるのだろう。今度の番組で私が注目していたのは、小保方晴子がES細胞を「STAP細胞」だと偽って若山照彦に渡していた問題、すなわち<マウスすり替え>の構図をどのように整理して説明するかというポイントだった。6/16の7時のニュースでは、若山照彦が小保方晴子に渡したマウスは、蛍光発色する遺伝子が18番目の染色体に組み込まれていたはずなのに、実際に「STAP細胞」で培養されて樹立された幹細胞では、15番目の染色体が蛍光発色していたという説明になっていた。が、それがその後の報道で少し変わり、小保方擁護に立つ朝日産経が、若山照彦の検証と発表は誤りだったと決めつけた偏向記事を撒いていた。

今回、NHKは遠藤高帆を登場させ、解析の結果、「STAP細胞」にはアクロシンGFPという特殊な遺伝子が組み込まれていることが判明したという説明をさせた。精子で発現するアクシロンGFPは、「STAP細胞」とは全く無関係のもので、それは、若山照彦がES細胞を作製するために別のマウスに組み込んでいたものだったという検証報告だ。アクシロンGFP検出の指摘で、<マウスすり替え>の事実を証明する方法を採っていた。こうして、揺らいだかに見えた<マウスすり替え>問題は、再び説得力を甦らせ、「STAP細胞」の虚構を根拠づけ、小保方晴子の捏造の手口を確信させることになった。要するに、結論は同じなのであり、小保方晴子が若山照彦に「できました」と言って手渡していたのは、若山研において別目的の実験のために作製され保管されていたES細胞だったのだ。朝日と産経の報道の後、<マウスすり替え>問題について若山照彦がどういう釈明をするか、次の会見に関心が集まっていたが、このNHKの放送でそれは必要なくなったと言えよう。必要なのは、「私が盗みました」という小保方晴子の自供である。よほどの自信がなければ、あのように部外者の遠藤高帆がNHKの映像に出るはずがないし、理研職員の身でリスクを賭けることは考えられない。自らの遺伝子解析に絶対的な自信があるのであり、この不正の解明と追及に対してコミットしているのだ。科学的なファクトとして<マウスすり替え>の嫌疑は固まり、小保方擁護側はこの証拠(アクロシンGFPの検出)を崩すのが難しくなった。

この番組で明らかになった決定的な事実は、NHKが、小保方晴子の不正事件に関して恐るべき量と質の証拠を持っているということだ。まず、実験ノート2冊のコピーをNHKは入手している。これは、理研が3月からの内部調査で小保方晴子から提出を受けていたものだ。三木秀夫が一部をマスコミに開示し、あまりのお粗末さに世間から爆笑され、小保方晴子の意に反して、「STAP細胞」の虚構の印象を強める結果に導いたものである。それを、小保方晴子の敵であるNHKが入手していた。これは、小保方晴子と三木秀夫にとっては衝撃だろう。それだけでなく、笹井芳樹と小保方晴子がやり取りしたメール内容まで番組で暴露した。予想どおり、きわめて馴れ馴れしい互いの筆致で、週刊文春などが書いていた内容を裏づける証拠として説得的なものだ。こんなものを、どうやってNHKは入手したのだろう。誰がNHKに実験ノートを渡したのか。理研の内部の人間に違いない。理研の誰か。CDBの職員の可能性もあるが、実験ノートまで提供できるのは、例の不正調査に関わった者しか考えられない。私の念頭に浮かぶのは、途中で邪魔をされて委員長辞任に追い込まれた石井俊輔である。そうでなければ、今回の番組にも出演していた自己点検委の鍋島陽一だろうか。自己点検委の責任者なら、小保方晴子の実験ノートに目を通すことも可能だっただろう。ただ、自己点検委の鍋島陽一にせよ、改革委の岸輝雄にせよ、理研の外部の人間である。外部の人間である彼らが、小保方晴子の実験ノートを複写し、それをNHKに流すということまでするとは思えない。

もし、そこまで実験ノートの保全がルーズであったなら、マスコミ他社も入手していておかしくないはずだ。いずれにせよ、NHKは完璧な情報収集ができていて、小保方晴子の側がどのように反論しても、その主張を覆せる証拠を持っているということになる。そして、手持ちの証拠を、カードを順番に切るように、世間に暴露し、小保方晴子と笹井芳樹を追い詰めていけるという立場を意味する。このことは、次に予定されている丹羽仁史の中間報告にも影響を与える。丹羽仁史へのプレッシャーになる。丹羽仁史が「検証実験」について出鱈目な説明をして、「STAP細胞」存在の可能性を曖昧に言って逃げたなら、ただちにNHKがその怪しさを衝ける態勢になっている。証拠は全部押さえているぞと、NHKは小保方晴子にゲームの手の内を示した。ギブアップを促す示唆だ。



その2.

Nスペ『STAP細胞 不正の深層』 - 説得的だった笹井芳樹の解体と描写

NHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」は大きな反響を呼んでいる。NHKの毅然としたジャーナリズムが評価され、この事件の行方に気を揉んでいた国民に希望の光を取り戻させた。安倍晋三と下村博文の横槍で、小保方晴子の処分が延期されて「再現実験」の特赦となり、早稲田の博士号までヴィシンスキーによって安堵されるという悪夢の進行が続き、いよいよ日本の科学も北朝鮮と同じ暗黒に堕したかと、そう落胆して焦燥していたこの国の多くの人々にとって、この番組のチャレンジとエクセレンスは救いと励ましを与える光明となった。挫かれかけていた理性と良識と正義を信じる心を、再び立ち直らせる力を与えてくれたと、そう言うことができる。制作したNHKのスタッフに、あらためて拍手と声援を送りたい。逆に、不正の側は追い詰められた。放送が投げかけた告発と批判に対して、三木秀夫は何の有効な反論もできず、ヒステリックな感情論で反発しているだけだ。この半年間、ずっと同じだった。鉄面皮で開き直って虚勢を張り、感情論で空騒ぎし、詭弁が通じなくなると、権力(安倍晋三・下村博文)の内懐に逃げ込み、右翼カルト権力の介入と庇護で破滅を免れてきた。小保方晴子らが破局を逃れ、身を安泰にさせて時を稼いでいる醜悪な過程は、後に科学史に世界三大不正事件の一つとして刻まれる経緯説明の一行一行であり、日本の科学の信頼と実績が損壊して、尊いブランド・エクイティが泡と消えている一日一日である。

小保方擁護派からは、NHKの番組に対して、若山照彦が遺伝子解析の結果を一部訂正した事実に触れてないのは卑怯だという非難が上がっている。無視するのは公平さを欠くという論法だが、この点は、番組を見れば分かるとおり、NHKは敢えて本論からそれを捨象しているのである。ここにNHKの編集処理のエクセレンスがある。「STAP細胞」がES細胞であったという事実が重要で、その決定的な証拠があり、30年後も、100年後も、この事実は確定されて覆ることがないから、科学的な確信があるから、その判断と立場からすれば、若山照彦による証明上の小さなミスは全体の枝葉末節にすぎないのだ。例の、遺伝子配列の15番目と18番目の違いの問題は、今回の番組では焦点が当てられて説明されなかった。その代わり、遠藤高帆を登場させ、遺伝子解析の結果、精子で発現するアクシロンGFPが発見された点に着目、「STAP細胞」がES細胞にすり替えられていた根拠として説得的に提示する立論になっていた。番組を見ながら感じたのは、この結論に関するNHKの揺るぎない自信である。おそらく、NHKは、他にも具体的な証拠を握っているのだ。現時点で、小保方晴子が「STAP細胞」と称して若山照彦に渡していたものが何だったのか、その正体を科学的に考察した所見は、古田彩による日経サイエンス9月号の分析にある。これが、現在のわれわれの所与である。NHKは、もっと決定的な事実に依拠しているのだ。

そうでなければ、あれだけ断定的に、「STAP細胞」はすり替えられたES細胞だったと結論の構図を描けるはずがない。NHKは責任の重い公共放送の報道機関である。最近の目に余る右翼的偏向は別にして、基本的には、何を報道するにも、NHKは民放と較べて表現が慎重で口が重いのが特徴だ。山梨大引っ越しの際に若山研のES細胞が箱ごと大量に紛失し、それが小保方晴子の冷凍庫から発見された事実は、一つの傍証の提示にすぎない。その写真と証言を映像で出せば、「ES細胞すり替え」説は説得力が増し、われわれは不正の真相について確信を得た印象に導かれる。だが、若山研の引っ越しは2013年3月で、キメラマウスの作製は2011年11月だ。映像に登場した留学生が作製し、小保方晴子の冷凍庫で発見され撮影されたところの、箱で大量保管していたES細胞の現物が、2011年11月に使用されたということにはならない。あくまで傍証である。そして、これまでの報道で既出の情報だ。NHKは、2011年11月の小保方晴子の「STAP細胞」が、実は若山研由来のES細胞であった事実についても、確証となるものを入手しているのだろう。番組でそれをストレートに出さなかったのは、いずれどこかのタイミングで暴露すると、そういう深謀からの判断であろうと推測される。「STAP細胞はあるのかないのか」、半年間、事件をめぐって問われ続けてきたこの設問に対して、NHKが一貫して切り口としてきたのは、<マウスすり替え>の構図と論点だった。

3/25の報道では、理研の内部リークを元に、マウスの系統が異なっていたという情報を発信した。6/16の報道では、若山照彦の解析と検証を受けて、遺伝子配列(18番と15番)が異なるという説明をした。今回(7/27)の番組では、遠藤高帆にアクシロンGFPの探知を告発させた。ずっと、この切り口で取材調査を続け、考察を積み上げ、事件の真相に迫っている。<マウスすり替え>と呼んできた疑惑の核心は、現在では<細胞すり替え>と表現した方が適当だろう。すり替えられてES細胞の塊が使われ、ES細胞が受精卵に注入され、キメラマウスの作製実験が「成功」したのだ。この、<細胞すり替え>の問題については、NHK以上に詳細に情報収集し、事実関係を明確に組み立てている者は、3月に内部調査をした石井俊輔と配下の委員以外にはいないのではないか。ひょっとしたら、当事者である若山照彦以上に、NHKの取材班の方が事件像を正確に把握しているのかもしれない。NHKが理研内部の協力者と共に追跡し、不正の核心として暴いてきた<マウスすり替え><細胞すり替え>の図が、見事に事件解明の成果として効を奏しつつある。「STAP細胞はあるのかないのか」。その答えは、ES細胞すり替えによる捏造だったということだ。小保方擁護派は、このNHKが国民に示した結論が、今後揺らぐかどうか可能性を考えることだ。その上で、なお、安倍晋三や下村博文と共闘して、無駄な抵抗を続けるかどうか態度を選ぶことだ。結論の正しさを補完する傍証は、次々と追加して開示されるだろう。

今回の番組の前半は、ES細胞すり替えを整理したドキュメンタリーだったが、番組後半は、笹井芳樹に関心の照準が当てられ、笹井芳樹の関与と事件の背景が掘り下げられていた。番組は、何の躊躇もなく、Nature論文の執筆者が笹井芳樹であると断定していた。その前提で説明を進行させていた。このことは、事件をずっと見守ってきた者からすれば、何も不自然ではない説明なのだが、3ヶ月前の状況を振り返り、4/16の笹井芳樹の会見を思い出せば、隔世の感がするのを否めない。4/16の会見のとき、記者からの質問に抗弁して、笹井芳樹は論文への自らの関与と責任を否定した。奇妙な理屈を持ち出し、そもそも論文作成とは何ぞやを説教し始め、(1)企画と(2)実験データ解析と(3)作図と(4)文章執筆のパートに分かれるなどと能書きを垂れ、自分の責任は(4)の補助だけだと言い訳して逃げた。会場の記者たちを煙に巻いていた。尻尾を捕まえてやるぞと、笹井芳樹の詭弁への論駁を試みたことがある。NHKの番組では、検討会に集まった研究者たちが、最初から論文執筆における笹井芳樹の凄腕を論じていて、「笹井芳樹が書いたNature論文」という前提で検証と吟味が加えられていた。それはデフォルトだった。その上で、論文全体の7割の図表に疑義があることが指摘された。「STAP細胞」の論文は、小保方晴子と若山照彦が2012年4月に英Natureに投稿し、掲載を拒否されていた。その後、米Cellと米Scienceにも投稿、いずれも審査不合格で拒否となっていて、査読者による厳しい寸評と共に突き返されていた。

それが、2013年3月にNatureに二度目の投稿となったときは、評価が一変して編集部の態度が肯定的になる。Natureの側があれこれデータ(図表)を要求し、それを追加し、結局、2014年1月にアクセプト(掲載採択)となる。笹井芳樹の腕力で強引に掲載を実現させた。NHKの検討会の専門家によれば、140余りのグラフや画像のうち7割に疑義や不自然な点があったと報告されている。小保方晴子が必死で捏造を重ね、笹井芳樹の注文に応じて「データ」や「画像」を提出していた経過が想像される。NHKの検討会では、笹井芳樹はデータの捏造にはタッチしておらず、小保方晴子が提出するものをそのまま信用して使っていたのだという見方になっていたが、私はそれは大いに怪しいと思う。若山照彦ならそれはあり得るが、笹井芳樹ほどの優秀な熟練の研究者が、論文に使うデータや画像の真贋に無頓着であるはずがない。ライフ・サイエンスでは国内で第一人者の男ではないか。捏造と加工によるデータと画像であることを承知の上で、それを使って論理を組み立てていたはずで、Natureに対しても相当に強力な圧力(無理を通す政治工作)をかけていたに違いない。番組では、笹井芳樹と小保方晴子の馴れ馴れしい往復メールが公開され、これも一つの衝撃のスクープ報道だった。往復メールの暴露に続いて、1月の発表会見の映像が紹介され、その場での、やはり二人の妙に馴れ馴れしい様子が映し出された。「STAP細胞」のすり替えによる捏造が証明され、Nature論文の実態と笹井芳樹の関与が解説されると、1月の会見での二人の関係の絵は特別な印象を帯びる。

その点で、NHKの編集と演出はきわめて効果的に仕上がっていた。往復メールの全てを入手したNHKは、それを精読し、二人の関係について確実な心証を持ったのに違いない。つまり、週刊文春と同じ認識である。番組の視聴者であるわれわれは、NHKの取材陣が二人の往復メールを読み込み、週刊文春的な邪推が事実として間違いないと、そう確信したのに違いないと、あの映像を見て自然に想像する。誰もがそうだろう。小保方晴子と三木秀夫は、あの場面のナレーションの演出手法を批判し、NHKの作為(悪意)を口汚く論難するのだが、われわれ一般の常識感覚からすれば、悪乗りが許されないNHKのドキュメンタリー番組が、あそこまで踏み込んで、ワイドショー的な演出を採用し、小保方晴子と笹井芳樹の男女関係を連想させる効果に出たことは、スタッフが決定的な証拠を掴んだからだろうと理解して当然だ。往復メールの文面をチェックした取材陣は、そこに、女性週刊誌的な真実の群れを目撃して驚愕したのに違いないと、そう裏側を直感して大衆的な気分で納得する。そして、NHKが日曜9時の放送でここまで大胆に示唆した以上、いずれ、その生々しい往復メールの現物も拝むことができるかもしれないと、そう俗っぽく見当をつける。1月の会見での、笹井芳樹によるiPS細胞との比較の話も、実に生々しくグロテスクに映った。本当に不思議なのは、笹井芳樹は一体何を考えていたのかということだ。山中伸弥に対する歪んだ嫉妬心と復讐心。しかし、それは、そこまで人を発狂させてしまうものなのか。華々しく「STAP細胞」を打ち上げた後、世界中から追試失敗の報が入る事態をどう考えていたのか。

疑惑の目が向けられ、いずれは化けの皮が剥がれ、今と同じ破滅と崩落を迎えることを、笹井芳樹は予想しなかったのだろうか。だから、その謎を読み解く唯一の鍵は、山崎豊子的なドラマの視角と洞察なのだろうと私は思う。甘い蜜に蕩けて前後不覚になり、秀才の笹井芳樹は狂って暴走したのだ。理性を司る脳の細胞がリプログラミングされたのだ。悪の王女様のキスで。


   NHKクローズアップ現代: 2014年4月10日放送(hinane様の投稿を引用)





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