自己紹介

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霧島市, 鹿児島県, Japan
造園施工管理技士、土木施工管理技士、公害防止管理者(大気、水質各1種、 騒音、振動)

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2016年9月19日月曜日

サンジョアキンからのイペー:タベブイア・アルバの成長速度

 サンジョアキンからのタベブイア・アルバの夏場の成長速度を観察しました。2016年8月20日から9月19日までの30日間で30cm伸びました。宮崎の近藤イペーやポルトアレグレの和田イペーの例に比べて、播種の季節が若干異なりますが単純に比較すると、樹高の伸長速度はほぼ1/4で、驚異的な差があります。感覚的な評価ですが、ガッチリ型で耐寒性を確保しているように感じます。
      2016年10月19日追記:
その後1ヶ月の成長速度の記録です。


2010年9月1日、ポルトアレグレイペーなどの成長記録:
      http://kirishiman.blogspot.jp/2010/09/blog-post.html


2016年2月2日のサンジョアキンイペーの移植の様子:
  http://kirishiman.blogspot.jp/2016/05/blog-post.html

2016年9月18日日曜日

モリンガを育てて葉の粉末750gを製造


 2016年春、ブラジルからモリンガの種子が届いた。早速播種して約50本を育てた。9月15日に枝付きで約10Kgを収穫し、18日迄かかって750gの粉末にした。自家消費する。


収穫後の畑。再度発芽する、うまくいけばもう一回収穫する。

利用部分を乾燥する(金網トレー5枚分、約10Kg)

利用部分を採取したあとの幹

 自家製乾燥機にセット:
60℃以下で急速乾燥1回目一気に15時間
その後、2日間自然乾燥と短時間の温風乾燥を数回繰り返す。

 温風発生機

乾燥後のモリンガ

 荒篩い

 再篩い

 微粉砕(750g)

粉末の色はみごとなグリーンです。






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2016年9月11日日曜日

イペー・ヴェルディ(Ipe verde:Cybistax antisyphilitica)が開花:2016

 9月10日の様子です。きれいです。昨冬、零下9.1℃で根元まで枯れ下がった木が、ひこばえで1mまで復活した2本の頂点に開花しました。花をよく見ると蟻が多数這っています。
 8月29日の着蕾の様子は下記です。
   http://kirishiman.blogspot.jp/2016/08/blog-post_21.html
  昨年の開花の様子は下記です。
   http://kirishiman.blogspot.jp/2015/08/blog-post.html


2016年9月5日月曜日

イペーの移植と挿し根及び挿し木の適期に関する検討


 2000年にイペーを1本庭に植え、2009年から日本国内にイペーを展開すべく、53種類以上の試験栽培を行ってきました。多くの皆様のご協力で、タベブイア・アルバが抜群の耐寒性を有することが確認できました。そのタベブイア・アルバの中でも耐寒性に優劣があり、昨年から新たに9種類を加えて、タベブイア・アルバだけでも合計約15種類を試験栽培しています。イペー全部では淘汰されたものを除く約40種類を育てています。
 今春のタベブイア・アルバ、ロットNo.「JS121117(親木は池田邸前、2012年11月播種)」の大量の移植(畑での根廻しや試験栽培先、ご近所への移植)及び挿し根、挿し木の試験結果などから、最適なイペーの移植、増殖時期について考察しました。(写真はすべてクリックで拡大します

 その1.  4月18日:
 東京の神代植物公園殿向けに、タベブイア・アルバ1.5mものを2本発送した。大きくなりすぎて宅急便で搬送できなくなりそうだったので、予定より時期を早めた。この際、17本挿し根をし、15本が活着し、活着率は88.2%であった。成長は極めて順調。8月5日現在、樹高約1m。

その2.  6月5~8日:
 タベブイア・アルバの増殖が必要になったので、樹高約3mの木からサンプリングして挿し根と挿し木をした。探り掘りした根を142本、不要枝を整理したもの58本を挿し床に挿した。挿し根は48本が活着し、活着率は「その1」に比べてかなり悪く33.8%であった。挿し根の時期が約50日遅れたために大きな差がついた。活着した挿し根の直径は3mmから20mm程度である。
 挿し木の活着率は予想外の0%であった。時期が遅すぎた。従来の経験ではイペーの挿し木や挿し根は時期が適切であれば極めて容易である。
 
挿し木は全滅。


その3.  6月16~20日:
 樹高約3mの木を、来春出荷する可能性が出てきたので、根廻しをすることにした。これが、挿し根に関して惨憺たる結果を招いた。
  ①16~19日に比較的小型の3m以下のもの19本の根廻しを完了、挿し根を123本し5本が活着した、活着率は4.1%で話にならない。



  ②20日に時期が遅いので実行を迷っていた3.5mもの5本の根廻しを決行し、挿し根を畑2ヶ所に70本した。7本が活着し、活着率は10.0%で話にならない。


  更に、根廻しをしたイペーの樹高が高い順に枯れ始めた。根廻しの時期が遅すぎた。8月3日に5本を生きている部分で切断した。下部からの発芽を期待しているがどうなるかわからない。残念無念。



 大半は落葉もせず活着した。


 結論 

    日本で植栽実績が少ないイペーに関する移植や増殖技術の難しさを感じています。現在までの経験では、前田農園から国内へのイペーの移植の適期は、4月初めから5月末までと考えます。勿論、移植先の気候を考慮して決めるべきです。
  イペーは落葉樹に分類されていますが、常緑樹になりたがっている樹種ではないかと思います。特にポルトアレグレ市の風車小屋公園のイペーロッショにその性質を感じます。一般的に耐寒性が弱いロッショですが、「風車小屋ロッショ」は下手なアマレーロに勝ります。
 日本で、一般の落葉樹で行われる秋植えは未経験ですが、イペーでは危険だろうと思います。
   参考資料-1:挿し根の実行日程詳細
   http://kirishiman.blogspot.jp/2016/06/20166.html
  参考資料-2:降水量データ(牧の原観測所)