4月1日と2日に、霧島市と宮崎市方面のイペーの開花状況を観察して廻りました。
イペーアマレーロ(黄イペー)だけで100種類くらいあるとのことで、花ビラの形や大きさ、一房の花の数、花の色が微妙に違います。イペーが順調に生育している場所は海沿いや低地の温暖な地域が多いようです。 イペーロッショ(紫イペー)の開花は見ることができませんでした。開花時期が異なりますが、植えられている数も極めて少ないようです。耐寒性の問題がありますが、植栽技術が向上して今後増えると思います。
当地方のアマレーロは苗を植えた場合、条件がよければ10年くらいまでの平均で1年に約1m近く伸びるようです。直径5cm程度の主幹や太い枝を切った場合、新枝が1年で約2m伸びて花を着けた例がありました。
宮崎市阿波岐原町の近藤さんは約30年に亘ってイペーを育てておられます。豊富なご経験と知識をお持ちです。貴重なお話を伺うことができました。
霧島市国分川内。
自宅のイペー。3月下旬の寒波に花芽が傷んで数百房しか開花しないようです。 こんなことは初めてです。異常気象・・・。この写真の花も寒波にやられたのか、花芽が欠けています。
9年くらい前、苗木を吉野の木市で買ったもの。樹高約7m。花は透きとおった黄色。この木の全体像を当ブログの2009年12月1日号に、ご紹介しています。
以下は近藤さん宅の訪問記並びに当地方の眼についたイペーの様子です。
宮崎市阿波岐原町 近藤信男様邸に30分くらいお邪魔して、いろいろお話を伺った。
約30年前、ブラジルに就職された(移民ではない)ご近所の方から送られた種子を育てた。当初、他の人のものを含めて何本かあったが、結局この一本のみが成長した。今年は例年より開花が遅く、蕾の状態だった。必ず落葉してから開花するとのこと。
近藤さんのお話の要点:
①約30年来、寒にやられて開花しなかったことは無い。
②一房の花の数は6輪が多い。それ以上もある。
③1,200本くらい苗を育てて800本を田野の人にあげたことがあった。杉山を伐
採したあとに植えたが全滅した。痩せ地では育ちが悪いというよりも育たない。
よって、街路樹などは苦しいはず。
④挿木で簡単に付くが、実生の方が育ちが早い。接木もよい。接木はあまり時期を
選ばない。挿し根からも発芽しますよと言ったら、やったことがないとのこと。
⑤イペーの根は直根で幹より太い。よって土が大切。
⑥ピンク(イペーロッショ)を4本接木で育てておられる。初めての蕾をもっていた。
⑦良い種類を選ぶことが大切。
近藤さん宅のイペーと近藤さん(91歳)。
同上。 貫禄がある。
近藤さん宅の珍しいイペーアマレーロ(右)。接木。珍しい理由は下記。左の木はイペーロッショ(接木)。蕾をもっていた。
同上の蕾。50個以上ついている。開花したらどんなことになるのだろうか・・・?。
親木の種子から育苗中。
同上。
近藤さん宅の親木の子供。温室の間に育っているので、開花が早い。
同上の花。
霧島市敷根。
4年前50cm程度の苗を初市で2,000円で買って植えた。樹高約4mに成長している。
同上の花。みごと。
霧島市国分上井。 10年以上前、苗木を国分の木市で買った。木の全体画像は3月30日の当ブログで紹介済み。見事に開花。
同上の花。 10輪以上の房もある。
宮崎市阿波岐原町M様邸。 見事です。
同上の花。 わずかに橙色がかかっている。
宮崎市赤江大橋北側のイペー並木。52本が10m間隔で道の両側約300mに亘って植えられている。満開は過ぎていた。3年前の植栽。指宿から供給。
同上の花。今回見て廻った中で特別小さい。ラッパ状。
宮崎市フローランテ宮崎の駐車場。花はほぼ終わり。
同上の本館右前の土手。上記の近藤さん宅の木の子供。
花は今から。
霧島市敷根。 見事に開花。
同上の花。みごと。
霧島市敷根。
同上の花。
霧島市福山町。 見事に開花。苗を植えて10年以上。親木は国分の旧第一ホテルにあった。
同上の幹。昨年、花が終ったあと電線に触れそうなので幹と太枝を切断した。枝が一年で2m以上伸びて花が咲いた。
垂水市牛根
霧島市 隼人町内:切断されている。
イペーの花のいろいろ(落花)
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