自己紹介

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霧島市, 鹿児島県, Japan
造園施工管理技士、土木施工管理技士、公害防止管理者(大気、水質各1種、 騒音、振動)

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2016年11月26日土曜日

捨てたイペーの幹の切断片から発芽-その後の記録

 2016年6月28日にタベブイア・アルバ「JS121117」(樹高約2.5m)の根廻しをしたがその後の活着が悪く、8月3日に幹の枯れた部分を切断した。その際に発生した切断片を草藪の中に捨てていたものが、約3ヶ月後の10月28日に発芽を確認したもの達の11月26日の様子です。
 記録「その1」は「http://kirishiman.blogspot.jp/2016/10/blog-post.html」をご参照ください。

 下の写真説明:
①-1:根廻しの植え替えに失敗して根本迄枯れ下がったので幹を切断したもの。見事に復活。このようなものが12本ある。
①-2:切断片から発芽していたので、10月28日にここに植えた。
②-1:根廻しの植え替えに失敗して根本迄枯れ下がったので幹を切断したもの(2本目)。
②-2:②-1の切断片を10月28日に確認したら幹に生きている部分があったので2個に切断して植えた(挿し木)。2本とも約1ヶ月後にみごとに発芽。
 根廻しをした24本中12本は無事活着し、12本が活着不良で、これらはすべて枯れた部分の直下で切断し、全てが胴吹きして復活した。切断片からの偶然の発芽で3本増えた。太い幹でも簡単に挿し木ができるところは、ドラセナ(幸福の木)並みか、それ以上かもしれない。






有隅先生のコメント:
送信日時: 2016年11月27日 15:34

前田さん 
     有隅です
 気付いたら、イペーの空中挿しが出来ていた――今回のブログは、大変面白かったです。
 かつてア国の東北部の乾燥地帯で、巨大な芋状の肥大根を持ったイペー実生を見て、何だコリャーと驚きましたが、根に不定芽形成能があったり、特殊な技を身に着けた植物――それがイペーだったのだと納得しています。









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2016年11月20日日曜日

中平マリコさんが前田農園をご視察

 2016年11月20日午後、中平マリコさんがご母堂共々前田農園を視察されました。全国展開を目指して試験栽培されているイペーの現場を是非確認しておきたかったとのことです。
 大変安心して頂きました。



2016年11月16日水曜日

山では挨拶をしよう

  南日本新聞への投稿文です。原文では、最後に「人と出会って挨拶をしないのは泥棒の始まりだ」と書いたのですが、削除されました。
 あくまでも山中での話です。たった1秒の挨拶で、お人柄が覗えることもあります。

2016年11月10日木曜日

イペー Nossa Senhora da Luzに着蕾

 クリチーバの Nossa Senhora da Luz 産のイペーアマレーロ(2015年12月4日に播種)が7本育っていますが、成長が遅くチビの1本を除いて6本(樹高1m前後)に着蕾しました。播種後1年弱で数本が2段着蕾していますので、成木になれば3段以上の着蕾が期待できそうです。問題は耐寒性です。池田さんのコメントに、小木、大輪のポンポン花、葉裏緑とあります。
 わずか7本の中に、葉性が明らかに異なるものが3種類出てきました。3枚目の写真の「その1」(1本:1.2m)、「その2」(1本:50cm)、「その3」(5本:0.4~1.3m)で、3種類とも着蕾しています。 
 


  以下の3枚の写真で Nossa Senhora da Luz の親木の半年おきの姿が確認できます。  
 (2016年9月21日池田さん撮影) 
 南側から(2016年3月撮影):google earth


   北側から(2015年11月撮影):google earth
  Nossa Senhora da Luz とは「光の聖母」(下の写真、Wikidediaより引用)という意味で、クリチーバ市の通りの名前になっています。素晴らしい名前の場所出身のイペーですので、なんとかモノにしたいです。



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2016年11月6日日曜日

植物の寒害や凍害の原理

   下記はインターネットで検索して出てきた「日本植物学会」の「みんなのひろば」という欄の記事です。少し長いですが転載します。
   植物の体内の水(零度を下回れば凍る)は凍っても、細胞(イオン、有機酸、糖やアミノ酸を含有)が凍らなければ凍害は起きないようです。
 細胞内の液体の成分が問題のようです。「不凍液の成分」(前田の表現)が多ければ細胞は凍らないのでしょう。細胞がいったん凍ったら、植物のその部分とそこに頼っていた部分は死んでしまうのでしょう。
 凍害には細胞の凍結で組織が枯れ死すること以外に、幹が凍裂することがあります。岐阜県朝日村の別荘で、明け方零下19℃で白樺の主幹が折れる音を聞いたことがあります。勿論翌朝その姿を確認しました。

記事:
   「氷点下になった時など植物内の水は凍結しないのか?」
質問者:   教員   SATY
登録番号1123   登録日:2006-12-04
 朝が寒くなり、水たまりに氷の薄い膜が張るようになりました。ここで、疑問に思ったのですが、植物内の水は凍らないのでしょうか?もちろん、凍らないと思いますが、凍らない仕組みはどのようになっているのでしょうか?
 低温ということで、細胞内にある様々な酵素の活性も低下すると思います。北海道などでは-15℃〜
20℃になったりする中で、植物はどのような仕組みで生命活動を維持しているのか質問させていただきます。
 宜しくお願い致します。
SATYさん:

たいへんお待たせしました。植物の耐凍性に関するご質問の回答を、その分野を専門に研究をされている岩手大学の上村松生先生にお願いしたところ、次のような分かりやすい解説を頂きました。一見、ただただ、耐えているとしか見えない植物でも、なかなか巧妙な仕組みを持って、不利な環境と闘っていることが分かりますね。

[回答]
SATYさんの予想に反して、温帯以北に生息するほとんどの植物では体内に氷ができます。驚かれましたか? そのような植物は、体内の水分が凍っても生きられる仕組みを備えているのです。 今までの研究によると、「植物体内の氷ができる場所」が大きく影響すると考えられています。植物体内に氷ができても生存するための絶対条件は、「細胞の中に氷を作らない」ことです。細胞内に氷の結晶ができると、細胞内の様々な構造物(細胞膜、核、葉緑体、液胞など)が氷の鋭い結晶で傷つけられてしまい、細胞は例外なく死んでしまいます(細胞内凍結と言います)。しかし、植物細胞の中にはイオン、有機酸、糖やアミノ酸など様々な溶質が解けているため浸透濃度が高くなっており、氷点下になってもすぐには細胞内の水は凍結しません。
一方、細胞外(細胞壁部分や細胞と細胞の間)は水蒸気で満たされており、解けている溶質も少なく、さらには、氷の結晶を作るための核となる物質も多く存在します。従って、氷点下になると、多くの植物では最初に細胞外に氷ができます(細胞外凍結と言います)。いったん氷ができると、冷凍庫の製氷器で氷を作る時と同様に、氷のまわりの水や細胞内の凍結していない水は氷に引きつけられ、氷結晶は成長します。その結果、細胞内の溶質濃度はどんどん高まり、ますます凍結しにくい状態になります。さらに、細胞壁に接して存在する細胞膜が氷を通しにくい性質を持っているため、細胞外にできた氷は細胞内に侵入しない仕組みを持っていると考えられます。その状態が保たれると、ある程度の氷点下でも植物は生存できるのです。
氷点下の冬を野外で耐える植物の中には、氷が細胞外のあらゆるところにできるのではなく、特定の限られた場所にしかできないものも存在します。例えば、ツツジ科やバラ科では花芽の中には全く氷が形成されず、氷は芽鱗片(萼)内部や花芽の基部(皮層部)に形成され、そこへ花芽の中の水分がそっくり移動する現象が見られます。これは器官外凍結と呼ばれ、多くの種子を凍結した際にも観察されます。さらには、北方に生息する樹木(ブナ、カラマツ、リンゴなど)の幹にある木部柔細胞では、細胞のすぐそばに氷ができても細胞内の水は全く移動せず、しかもある温度まで細胞内が凍結しない現象が知られています。これを深過冷却と呼び、ササ等でも見られることがわかっています。このように、氷のできる場所は植物の種や器官・組織によって異なりますが、植物が氷点下でも生きるためには、体内に氷ができても細胞の中には氷を形成しない仕組みを持つことが必要不可欠なのです。
2番目の質問ですが、氷点下では多くの細胞内での代謝活動が低下します。例えば、呼吸や光合成などの活性は大きく低下することがわかっています。つまり、温度の低下と凍結による細胞内水分の減少により、最小限の代謝活動で生存が可能な状況になると考えられます。その詳細は今後の研究を待たなくてはなりませんが、ある意味で、動物に見られる「冬眠」と似ているのかもしれません。
逆に、低温になると多量に合成されるタンパク質が存在することも知られています。例えば、多くの植物では、凍結しない程度の低温に曝されると糖やアミノ酸などが増え、やがてやってくる氷点下の気温に備えることが知られています。この反応を司る酵素群のなかには、低温で増加するものも多く知られています。また、植物を低温に曝した時だけ発現する遺伝子も多く知られています。これらは低温誘導性遺伝子と呼ばれ、秋から冬にかけて植物が冬支度をする際に、凍結条件下でも生存できるようにするために必須のタンパク質を合成するものと考えられています。さらにおもしろいことに、植物体内に氷が形成され、細胞内の水分が乏しくなる厳しい条件でも働いている遺伝子があることも最近わかってきました。これらの低温や凍結条件下で特異的に働く遺伝子が持つ機能のほとんどは、まだ解明されていません。今後、これらの遺伝子の機能に関する研究が進むことによって、低温でもすくすく成長できる植物を育種する方法が見つかってくるかもしれません。

上村 松生(岩手大学農学部附属寒冷バイオシステム研究センター)

JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2006-12-21