すごいですね・・・・! 「ニッポンのキーテク」は。
予算は74億円です。
勿論、設備故障や有害物質の漏えいなどの公害事故が
発生した場合、全面的に受注業者の責任で対処する契約に
なっていると思います。
これを品質保証と言います。福島原発の大事故は「想定外」
だったらしいですけど。
大成建設が受注した鹿児島県薩摩川内市内の
屋根付き産業廃棄物処分場の完成予想図
日本で一番大きなクローズド式管理型廃棄物処分場は、 大分県の臼杵市清掃センターにあります。埋立面積 7,200 ㎡、埋立容量 7万1千㎥、埋立深さ 15mです。
今回の薩摩川内市の計画は、埋立面積 36,800 ㎡(甲子園球場全体とほぼ同じ面積)、埋立容量60 万㎥ 程度、埋立深さ最大約30mです。従来の日本一の臼杵市の処分場に比べて、埋立面積が約5倍、埋立容量が約9倍、埋立深さが約2倍です。
廃棄物が貯蔵されると、有害成分を含んだ粉じんや有害ガス、臭気が発生します。当然、これらは換気部分から室外に飛散します(対処設備不明)。
台風銀座と言われる鹿児島県に初めて造る処分場です。冠嶽の西側を台風が通過すると最強の暴風を受ける立地です。
屋根の広さが世界一で、ギネスものではないかと思って調べましたが、世界一はロンドンの「O2アリーナ 」(建設費約800億円)で、これに負けています。因みに東京ドームの屋根の面積は2万8千㎡で当処分場はこれの1.3倍です。東京ドームは空気圧保持式で比較になりません。
因みに単層の通常の屋根で国内最大級は奈良県の新公会堂の5千400㎡で、当処分場の屋根はこれの6.8倍で、ダントツ日本一になります。
高さ40m前後の柱に支えられるであろう巨大な屋根、ガウディもビックリでしょう。
屋根と柱は何年持つのでしょうか。屋根は修理できそうですが、腐蝕成分に晒される柱の底部の腐蝕をどのような方法で検知し、腐蝕したらどのような方法で修理するのでしょうか。
「百年や千年大丈夫」ではダメなのです。人類や生物が生存するであろう期間大丈夫でなければなりません。
なぜ、こんな巨大なものになったのでしょうか。以下は、筆者の推測です。
「2006年1月10日、霧島市長が旧国分市への処分場誘致を白紙撤回した。以後、県は設置計画を再検討し、2008年5月8日、薩摩川内市案を発表した。
再検討開始時の案はオープン式だった(少なくとも旧国分市案は)が、公害問題多発など、時流でクローズド式となり、元土地保有者がオープン式の産廃処分場設置を検討したことがある当地の地形に合わせて巨大な構造になった」。
建設業者はどんな巨大な構造物の建設案件でも無理ですとは決して言わない。
平坦な敷地で、小さな建屋を移動すればいいのです。どれほど、安く安全になるでしょうか。勿論、上のイラストにあるような大きな雨水溜池?などは不要です。下の例は全漕で日本最大級の埋立容量20万㎥です。湧水がある不等辺形の窪地への建設は極めて困難と思われます。
広島県東広島市:賀茂環境センター
(4漕×5万㎥=約20万㎥):2006年4月供用開始
今日の一句:
「 閑さや
岩にしみ入る
民の声」
( ━罵笑━ :冠嶽を拝して詠む)
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