2014年7月27日のNHK放送番組です。 この番組では、小保方氏によって作成された細胞はSTAP細胞ではなく、若山教授が作成したES細胞を持つネズミのサンプルから作成された細胞である可能性を指摘しています。しかも、若山教授側はこのサンプルを渡した記憶がないと言っています。動画の20分過ぎで、ES細胞のコンタミ(混濁)の可能性に関する小保方氏の説明で、15秒間で「あのー」が4回出てきます。問題は報告書の写真の一部改造や写真の取り違えだけではないようです。
NHKの主張によれば、再現実験をしてもSTAP細胞は生まれないわけですが、小保方氏は成功するはずのない再現実験を、7月から立会人と監視カメラの監視のもとで、一人で行っています。周囲の強烈な圧力が、白旗を掲げたい彼女の判断力を抹殺して、そうさせているのでしょうか、理解できないところです。又、彼女は論文で重大な不正記述をしたのですが、これだけで科学者として生きていけないことを知っているのでしょうか。小保方氏は論文作成過程で写真を取り違えたといっていますが、大事な写真を取り違えるような人に論文を書く資格はありません。又、第三者がインデペンデント(独自)にSTAP細胞の作製に成功していると発言していますが、これも勘違い程度の話かもしれません。その方が現われれば、この大問題の結論が出る話です。ウソをついてはいけない、人を騙してはいけないという道徳教育の基本がいかに大切かを思い知らされます。彼女を今まで育てた環境は、論文の記述に虚偽があってはならないとの基本的な教育をしなかったのでしょうか。
仮に、万一再現実験でSTAP細胞の存在が確認されたとしても、今回の不正をカバーするものでは全くありません。現時点以前に小保方氏は相応の責任を取るべきでした。
ハーバード大学のジョージ デイリー教授はこの論文に驚き、
小保方氏を指導したチャールズ バカンティー教授と共同でSTAP細胞の検証実験を行い、STAP細胞は作成できなかった、このような方法では作成できないと思っていると言っています。
一方、理研では4月からCDBの丹羽仁史プロジェクトリーダーなど、論文の共著者らがSTAP細胞の有無を調べる検証実験を続けていますが、順調ではないようです。この二つの再現実験と検証実験の意味は大きく異なりますが、両方とも失敗に終わる可能性が大きいようです。
日本の科学技術関係者が長年かけて確立してきた信頼を大きく揺るがすことになりました。安倍首相や下村文科相など官邸がNHKに圧力をかけているようで、驚きです(下記引用資料)。私がyoutube や Dailymotion 、FC2 、youku などにアップロードした当該放送のコピー動画が即刻削除されるのは、この圧力によるのでしょう。いつもはこんなことはありません。 NHK が著作権を所有していますが、少しでもNHKの番組放送の目的にご協力したいと考えてブログにアップロード致しました。これによる営利活動や著作権者に何らかの被害が及ぶ様な行為は一切致しておりません。NHKがこの動画に関する削除の申請や著作権侵害を主張しないことを期待致します。NHKは政府の圧力に負けないでください、めずらしく良い番組を放送したのですから。
この事件を、研究者や学生、将来それらになるであろう日本の子供達が研究報告はいかにあるべきかを肝に命じる貴重な教訓にしてほしいです。
私は植物を育てています。挿し木や挿し根をよくやります。挿し木は根を出し、挿し根は芽を出します。樹種や採取する試料の部位、実行するタイミング(季節や実行時刻など)、挿し床の条件などで結果は大違いです。小保方氏はこれを動物でやろうとしたわけです。動物で”挿し木”や”挿し根”ができればいいですね。ES細胞やIPS細胞は全く異なった手法で開発されています。
[前田註]
STAP細胞:刺激惹起性多能性獲得細胞(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells)
NHKスペシャル: 2014年7月27日放送
自宅のTV風景 投稿者 hisanori-maeda-7
参考資料:「
世に倦む日日critic20.exblog.jp 」(田中宏和氏)から一部引用
その1.
Nスペ『STAP細胞 不正の深層』 - 小保方晴子は若山研からES細胞を盗んでいた
昨日(7/27)のNHKスペシャル「STAP細胞 不正の深層」は、よく出来た良質のドキュメンタリー番組だった。制作スタッフの鋭気と執念がよく伝わった。おそらく、安倍晋三や下村博文からのNHK上層部を通じた圧力は凄まじいものがあり、現場に脅しや妨害が入っていたに違いないが、そうした厳しい環境の中で、よくあれだけの作品に仕上げたものだと拍手を送りたい。番組にはNHKらしさがあり、NHKらしい特集報道のオペレーション・エクセレンスが感じられた。並々ならぬ意気込みは、山根基世がナレーションを担当したことからも察せられた。NHKが日曜夜9時放送のNスペに山根基世を起用するということは、その番組に格別の重みを置いたことを意味する。山根基世があの口調で語ると、視聴者の心に響く説得力がまるで違う。今後、官邸や自民党からNHKに不当な横槍が入るだろうが、NHKにはそれに屈せずに取材と報道を続けて欲しいと思うし、Nスペでのこの事件検証の続報を期待したい。本の出版もお願いしたい。私の想像だが、おそらく、藤原淳登ら取材陣は、6月末に理研から懲戒処分の決定が下され、事件が大きな山を越えると想定、その楽観的な見通しを前提に、夏休み向けの教育啓蒙番組としてこの特集を企画していたのだろう。状況が変わり、政権が全面的に小保方晴子を支援する姿勢に固まり、ネットとマスコミ他社が小保方擁護に旋回したため、このジャーナリズムはタフなチャレンジとなった。
番組のハイライトは、CDBの小保方晴子のラボのフリーザーから、若山研で作製されたES細胞が箱ごと発見された事実が暴露されたことであり、この不正事件をめぐる画期的な真実が、写真の証拠と当事者の証言を揃えて明らかにされたことである。今回の番組は、半年間の事件の流れを整理した中間的な要約編であったけれど、同時に、取材で得た衝撃の新事実を開示したスクープ報道でもあった。音声で登場した若山研の留学生は、別の使用目的で作製したはずのES細胞が、箱ごとそっくり、小保方晴子の冷凍庫から発見されたことを知って驚愕していた。留学生は中国人の青年だろうか。電話取材の日本語の発音に特有の訛りが感じられる。以前、ブログの記事にコメントをした者と同一人物と思われる理研内部の者が、2chに私を揶揄してこう書き込みしていたことがあった。「世に倦む日々の人、竹市のこと信用してたのね。御愁傷様。竹市は本件をここまで深刻にした張本人です。CDBの小保方擁護筆頭、未だに現実を受け入れられない。今日も相澤研までわざわざ小保方に会いにいっちゃったりもうホント馬鹿じゃないかと。(略)CDBは5月末になってやっと細胞の調査を始めたけれど、若山にプライマーの配列聞いてたから、一瞬で元のESが同定(略)。小保方が引っ越しのどさくさに若山の所から盗んだ細胞が箱ごと発見されたことも公表しろよ。丹羽のTSもたくさん出てきただろ」。
この2chの書き込みは6/18のもので、ネットで相当に話題になった。ここに、「小保方が引っ越しのどさくさに若山の所から盗んだ細胞が箱ごと発見されたことも公表しろよ」とある。今回のNスペの報道は、この内部告発を裏づけるものだ。この書き込み(タレコミ)をした者は、やはり事情を詳しく知るCDBの現場の人間だった。小保方ラボの実験室からESのラベルが貼った容器が発見され、その遺伝子配列が、小保方晴子が若山照彦に渡した「STAP細胞」と同じであったことは、6/16のNHKのニュースで報道されていたが、そのときは、冷凍庫で見つかったES細胞の数量の情報はなく、写真の映像もなかった。したがって、2chの書き込みはNHKの報道を裏づけしつつ、さらに真相の事実を付け加えていたことになる。NHKは、6/16に放送した時点で、小保方晴子の冷凍庫から発見されたES細胞が箱ごと大量にという事実を知り、その証拠写真も押さえていたのだろう。それをようやく特集番組で公開した。小保方晴子は、冷凍庫のES細胞は若山研から譲与されたものだと言っているが、若山研の留学生はそれを否定している。ES細胞の容器は、若山研が山梨大に引っ越しするときに持って行く予定だったもので、若山研にとっては紛失物になっていた試料だった。それが、小保方晴子の冷凍庫から発見されたということは、すなわち、引っ越しのどさくさに盗難に遭ったということを意味する。小保方晴子が今後の「実験」のために必要としたのだろう。
となると、6/18の2chの書き込みにあった二つ目の疑惑、「丹羽のTSもたくさん出てきただろ」も、かなり信憑性が高いことが類推される。NHKは、小保方晴子の冷凍庫から箱ごと発見されたES細胞の写真を入手しているが、無論、これはNHKの記者が自らCDBに立ち入って撮影したわけではない。情報元であるCDB関係者から取得したものだ。そのNHKに情報提供した関係者と、2chに私を揶揄する書き込みをした者は、同一人物であるか、親密な間柄で情報を共有する者であると察せられる。ということは、NHKも、丹羽ラボで作製されたTS細胞が小保方晴子の冷凍庫から見つかっている事実を知っていて、その証拠写真を押さえていると、そう推測するのが自然だ。つまり、いずれは今回のように、「丹羽のTS」の件も暴露される事態になるのだろう。今度の番組で私が注目していたのは、小保方晴子がES細胞を「STAP細胞」だと偽って若山照彦に渡していた問題、すなわち<マウスすり替え>の構図をどのように整理して説明するかというポイントだった。6/16の7時のニュースでは、若山照彦が小保方晴子に渡したマウスは、蛍光発色する遺伝子が18番目の染色体に組み込まれていたはずなのに、実際に「STAP細胞」で培養されて樹立された幹細胞では、15番目の染色体が蛍光発色していたという説明になっていた。が、それがその後の報道で少し変わり、小保方擁護に立つ朝日と産経が、若山照彦の検証と発表は誤りだったと決めつけた偏向記事を撒いていた。
今回、NHKは遠藤高帆を登場させ、解析の結果、「STAP細胞」にはアクロシンGFPという特殊な遺伝子が組み込まれていることが判明したという説明をさせた。精子で発現するアクシロンGFPは、「STAP細胞」とは全く無関係のもので、それは、若山照彦がES細胞を作製するために別のマウスに組み込んでいたものだったという検証報告だ。アクシロンGFP検出の指摘で、<マウスすり替え>の事実を証明する方法を採っていた。こうして、揺らいだかに見えた<マウスすり替え>問題は、再び説得力を甦らせ、「STAP細胞」の虚構を根拠づけ、小保方晴子の捏造の手口を確信させることになった。要するに、結論は同じなのであり、小保方晴子が若山照彦に「できました」と言って手渡していたのは、若山研において別目的の実験のために作製され保管されていたES細胞だったのだ。朝日と産経の報道の後、<マウスすり替え>問題について若山照彦がどういう釈明をするか、次の会見に関心が集まっていたが、このNHKの放送でそれは必要なくなったと言えよう。必要なのは、「私が盗みました」という小保方晴子の自供である。よほどの自信がなければ、あのように部外者の遠藤高帆がNHKの映像に出るはずがないし、理研職員の身でリスクを賭けることは考えられない。自らの遺伝子解析に絶対的な自信があるのであり、この不正の解明と追及に対してコミットしているのだ。科学的なファクトとして<マウスすり替え>の嫌疑は固まり、小保方擁護側はこの証拠(アクロシンGFPの検出)を崩すのが難しくなった。
この番組で明らかになった決定的な事実は、NHKが、小保方晴子の不正事件に関して恐るべき量と質の証拠を持っているということだ。まず、実験ノート2冊のコピーをNHKは入手している。これは、理研が3月からの内部調査で小保方晴子から提出を受けていたものだ。三木秀夫が一部をマスコミに開示し、あまりのお粗末さに世間から爆笑され、小保方晴子の意に反して、「STAP細胞」の虚構の印象を強める結果に導いたものである。それを、小保方晴子の敵であるNHKが入手していた。これは、小保方晴子と三木秀夫にとっては衝撃だろう。それだけでなく、笹井芳樹と小保方晴子がやり取りしたメール内容まで番組で暴露した。予想どおり、きわめて馴れ馴れしい互いの筆致で、週刊文春などが書いていた内容を裏づける証拠として説得的なものだ。こんなものを、どうやってNHKは入手したのだろう。誰がNHKに実験ノートを渡したのか。理研の内部の人間に違いない。理研の誰か。CDBの職員の可能性もあるが、実験ノートまで提供できるのは、例の不正調査に関わった者しか考えられない。私の念頭に浮かぶのは、途中で邪魔をされて委員長辞任に追い込まれた石井俊輔である。そうでなければ、今回の番組にも出演していた自己点検委の鍋島陽一だろうか。自己点検委の責任者なら、小保方晴子の実験ノートに目を通すことも可能だっただろう。ただ、自己点検委の鍋島陽一にせよ、改革委の岸輝雄にせよ、理研の外部の人間である。外部の人間である彼らが、小保方晴子の実験ノートを複写し、それをNHKに流すということまでするとは思えない。
もし、そこまで実験ノートの保全がルーズであったなら、マスコミ他社も入手していておかしくないはずだ。いずれにせよ、NHKは完璧な情報収集ができていて、小保方晴子の側がどのように反論しても、その主張を覆せる証拠を持っているということになる。そして、手持ちの証拠を、カードを順番に切るように、世間に暴露し、小保方晴子と笹井芳樹を追い詰めていけるという立場を意味する。このことは、次に予定されている丹羽仁史の中間報告にも影響を与える。丹羽仁史へのプレッシャーになる。丹羽仁史が「検証実験」について出鱈目な説明をして、「STAP細胞」存在の可能性を曖昧に言って逃げたなら、ただちにNHKがその怪しさを衝ける態勢になっている。証拠は全部押さえているぞと、NHKは小保方晴子にゲームの手の内を示した。ギブアップを促す示唆だ。
その2.
Nスペ『STAP細胞 不正の深層』 - 説得的だった笹井芳樹の解体と描写