粉砕に使った道具
/さるのこしかけ(猿の腰掛け)
梅寄生(ばいきせい) 別名:サルノコシカケ
日本各地および北半球に広く分布し,おもにブナ,カシなど広葉樹の生木や枯木に寄生するサルノコシカケ科の担子菌類,コフキサルノコシカケElfvingia applanataなどの子実体を用いる。樹幹から直接に傘だけの子実体をつけ,表面に薄くココアの粉のように胞子がついているため,「粉吹き猿の腰掛け」という名がある。梅寄生はウメの幹に寄生するサルノコシカケという意味で珍重されているが,現在では寄生樹に関係なく梅寄生という名で市販されている.サルノコシカケ科には薬用にされるものが多く,マツホド(尖塔),チョレイマイタケ(猪答),マンネンタケ(霊芝),カワラタケ(PSK),メシマコブ(桑黄),ライガン(雷丸),エブリコなどがある。またサルノコシカケ科の菌類にはコフキサルノコシカケ抗癌作用があると注目されており,カワラタケの熱水抽出物であるタンパク多糖体PSK(クレスチン®)は癌免疫療法薬として応用されている.コフキサルノコシカケの子実体にはエルゴステロール,ジヒドロエルゴステロール,ユビキノンなどが含まれ、煎液やそれに含まれる多糖類混合物に抗腫瘍活性が認められている.サルノコシカケは日本の民間薬であり,かつては解熱薬心臓病や半身不随の治療薬として用いられていたが,近年では専ら抗癌薬としてよく知られている.一般に1日量約20gを煎じて服用する.かつて日本の生薬市場ではコフキサルノコシカケのうち,断面が赤黒いものを梅寄生,白いものを桑寄生と呼んで区別していたこともある。
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