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霧島市, 鹿児島県, Japan
造園施工管理技士、土木施工管理技士、公害防止管理者(大気、水質各1種、 騒音、振動)

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2019年6月13日木曜日

イペーの新種「ウラジロ小町」の商標登録申請

 2019年6月、標記申請手続きを完了しました。「池前アルバ」に続く、イペーの商標登録第2弾です。
 親木はブラジルのクリチーバ市サンタカンジダ地区の出身で、自家交配による突然変異で出現した新種です。池前アルバと同様、冬場の零下9℃程度に花蕾が耐えて開花が期待できるような耐寒性を有し、小型で樹形がよく、葉裏が銀色に輝き、花が美しい「小町娘」です。播種3年で開花し、樹齢5年で樹高4mと矮性です。
 本種の詳細は下記をご参照下さい:
   https://kirishiman.blogspot.com/2018/06/blog-post_7.html

 商標登録の「手数料の表示」とは最初の申請時の手数料で、最終的には登録手数料など、特許事務所を使わずに自分で手続きしても5万円以上かかります。新種登録をしたのですが、根気が続きそうにありません。

  商標登録の内容:

  [書類名]  商標登録
  [整理番号]  MAEDA-003
  [提出日]  令和元年6月12日
  [あて先] 特許庁長官様
  [商標登録を受けようとする商標]

        ウラジロ小町

 [指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分]
        [第31類]
        [指定商品(指定役務)] イペーの種子、苗木、成木、盆栽、並びに花
 [商標登録出願人]
   [指名又は名称]  前田久紀
        [国籍]  日本
 [手数料の表示]  12,000円
 [提出物件の目録]  [物件名]  ウラジロ小町の写真4葉(別紙1枚)

2019年6月5日水曜日

イペー カサドール アルバの挿し木の発根行程

 2019年3月30日に、枝の先端に新芽が出かかったイペー カサドールアルバの貴重な枝を1本切断して、1節づつ11本挿し木をしました。その発根行程を記録します。尚、挿し穂としては、前年枝以前の古いものを採種すべきです。夏近くなってからの今年枝は全く活着しないようです。

 2ヶ月半経過しましたので、新芽や葉が繁っています。根が出ていないため栄養補給が追い付かず、葉や新芽がボロボロ落ちます。常時、日陰で管理。

  確認のため、抜いてみました。まだ全く発根していません。発根迄あと2ヶ月はかかりそうです。地植えはその後です。挿し木の底部はトレーの底についています。(クリックで拡大

2019年5月28日火曜日

アマミセイシカの挿し木

 2019年5月27日、アマミセイシカを500本挿し木(挿し芽)しました。挿し穂を採種した親木は2012年1月10日に播種したものです。当初、播種床に2,000本あったものを、3号ポット1,100個に移植、更に4.5号ポット200個に移植しています。ここまでに枯れ死したりで1/10になっています。まだ開花しません。
 挿し木の時期が極めて大切で「新芽が固まったとき」という説に従いました。「梅雨挿し」の範疇で、梅雨明けまでの1.5か月間での発根を狙います。



挿し穂を採種した親木の様子


  第1回目にポットに移植した様子。
             https://kirishiman.blogspot.com/2013/04/1100.html

2019年5月6日月曜日

日本に適したイペーの開発(中間報告)


       前田農園のイペー選抜品ベスト10   2019 

 

 全国展開できるようなイペーを開発すべく、前田農園で10年かけて約100種類、約1,000本のイペーを地植えして試験栽培を行なってきました。仙台市や北関東まで植栽、開花可能と判断した樹種を主体に試験栽培して頂いており、今春それらのほとんどの地区で開花を実現致しました。

 試験圃場で2016年1月25日に零下9.1℃を経験したことなどから、2019年4月に優良品10種類を選抜できましたので以下にそれらの現状を記録し、中間報告と致します。今後、これらの優良品どうしの交配などで、耐寒性、樹形、花の美しさ、播種からの開花速度などの観点から最優秀品の作出に全力を尽くします。

 選抜で残った標本木 10本+α 以外の試験対照品約500本は「フラワーパークかごしま」様、鹿屋市「高隈ダム公園」様、「常総市」様に植栽して頂きました。

 関係者の皆様に心からお礼申し上げます。写真は全てクリックで拡大、鮮明化


 
 選抜品 1.  池前アルバ(商標登録品)
     親木はクリチーバ市ジャルジンソシアウ地区にある。耐寒性抜群、零下9.1℃に遭遇しても
   開花する。73cmで開花する稚樹開花性が出現した。交配などでさらに改良する。
     今春、群馬県大泉町、茨城県常総市その他で開花した。

 
 

 
             
    池前アルバの親木 

 選抜品 2.    超小葉、多分枝アルバ
 親木はクリチーバ市サンタカンジダ地区の自家交配の突然変異種。2013129日播種で、前田農園で誕生した。樹高は約4m、最大伸びて5mの矮性か。多分枝で樹形がよく、葉が格段に小さく葉裏がビロード状で白く美しい。耐寒性、花付き、花房の形も抜群。総合点で池前アルバを凌ぐ可能性あり。1/1,000を争う傑物。交配で子孫を改良、展開する。

 選抜品 3.  ポルトアレグレ市 街路樹のアルバ
    2016128日播種。落葉しないまま次年の新葉が出た。耐寒性が期待できそう。葉がやや小さい 

 
選抜品 4. イペー市のアルバ  
    2017125日播種。落葉しないまま次年の新葉が出た。耐寒性が期待できそう。怪物かも。


選抜品 5. サンジョアキン市 サンジョアキン-樹高2mと、同-⑥樹高4m    
  写真上、2015219日、写真下、201622日播種、⑥の採種者の話では親木は零下9でも開花したとのこと。 
サンジョアキン‐①
 

 サンジョアキン‐⑥

選抜品 6. クリチーバ市のアマレーロ  
   20146月5日播種。2016年1月の零下9.1℃にほぼ無傷で耐えた。アルバではない。極矮性で2019年開花。親木はBon Retiro N.S.L.
 
選抜品 7. ポルトアレグレ市の風車小屋ロッショ   
    201012月播種、数年前から開花、樹高7m。多数着蕾。零下9.1℃で10cm枯れ下がり。

 選抜品 8. ポルトアレグレ市の6本街路樹ロッショ     
   201212月播種、数年前から開花。樹高5mで多分枝、矮性で樹形良好。多数着蕾。耐寒性もよく、左の写真の風車小屋ロッショを凌ぐか。零下9.110cm枯れ下がり。
 
選抜品 9. クリチーバ市の初夏咲きロッショ  
    2016124日播種、2019年多数着蕾。耐寒性抜群、矮性。クリチーバ市 ポンタグロッサ街路樹。
 
  2019根年5月26日追記・写真2枚(播種3年で開花)

 
  ポンタグロッサの親木

 
 選抜品 10. クリチーバ市のイペーヴェルディCybistax antisyphilitica 
     20128月播種、グリーンの花が美しい。冬季に枯れ下がっても当年に着蕾、開花する強靭性をもつ。数年前から開花。
 
イペーヴェルディの親木
 ジャルジンソシアウ地区
 
ジャルジンボタニコ内
 
 
2017年8月3日
Cybistax antisyphilitica  20128月に播種、2016125日の零下9.1を経験している。


 
 
付録;拙宅のご本尊だが、ダメイペー。樹高8mで狭い日本には不向き。苗を植えて20年。
 

プレスリリースです:


2019年5月3日金曜日

池前アルバ播種2.5年で初蒴果

①播種後2.5年、樹高1.7m、蒴果2個


 
②播種後2.5年、樹高3m、蒴果4個(1個は隠れている)


③サンジョアキン6 播種3年3ヶ月、樹高3.5m、蒴果7個、池前アルバ同様零下9℃に耐えて開花する(ブラジル採種者情報)。


2019年4月25日木曜日

宮崎県門川町「心の杜」のイペー探訪:2019年4月23日

 一ヶ所に2,000本のイペーが植えられているということで、驚きと大きな期待をもって、片道4時間をかけて見に行きました。結果は、大変残念な思いをしました。状況と感想を述べます。
 現場の案内板に「近藤信男」様のお名前があり、10年前にイペー植栽に関してご指導を頂いたことを懐かしく思い出しました。

 イペーの様子
 2006年に門川町の「花と緑のまちずくり事業」の一環として、1,500本が植えられ、その後追加されて2,000本になった時期があったと思われます。現在はかなりの本数が枯れ死して減少していますが、枯れ死は進行しています。
 気候は極めて温暖ですが、2012年には冬季の寒害で花が全く咲かず、2017年はびっちりと開花したが、2018年は明らかに開花状況が違うとの記録があります。

 過去10年間の延岡観測所の最低気温を、イペー植栽関係各地の観測所のデータと比較して示します。極めて温暖です。

 
  直近9年間のイペー植栽関係各地の日平均気温を示します。常総市と仙台市が最低気温の場合と異なり逆転しています。

 
イペーの故郷各地の最低気温
   ブラジルのカサドール市やサンジョアキン市にも多種多数のイペーが生育しており、前田はこの2ヶ所を含む約100種類の樹種を地植えで試験栽培完了又はその途中です。拙宅では低温を経験しにくいので、北海道、宮城県、群馬県、茨城県にも試験栽培を依頼しています。
 
        「心の杜」のイペーの植栽場所

  イペー全体に樹勢がなく、枯れ死が進行しているように見受けられます。同行した友人曰く「イペー愛好家として、このような状態を見るのは忍びない・・・」。



気づいたこと:
①北東向きの斜面に植えられており、夏場でも陽が当たりにくい。
②盆地状の窪地に植えられており、中央部分に排水が集中する。イペーは過湿を大変嫌い、根腐れを起こして枯れていく。
③耐寒性がかなり弱い樹種が植えられており、開花しないか開花状態がよくない年がある。零下5℃程度で開花しないようでは、温暖な宮崎県でも植栽場所が極めて限定される。
④密植しすぎ。夏場でも午後は地面に陽が当たらないと思われる。
⑤樹高約10mのイペーに蔓が絡まっているものが数本あったり、台風で倒れたと思われる樹高7~8mの木が1本放置されていた。手入れが悪い。責任をもって「この森を守るのだ」という方がおられないのだ。「心の杜」が泣いている。宣伝だけが先行している。



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2019年4月22日月曜日

イペー タベブイアアルバが開花

   霧島市の標高約300mの友人宅でイペー タベブイアアルバが開花しました。2019年4月22日の様子です。初めての開花にしては立派です。
 

2019年4月20日土曜日

姶良市でイペー「池前アルバ」が開花

  2019年4月19日の様子です。この樹種は播種後2年で開花します。
  日本南部の暖地でもイペーが見られるようになりました。昨冬は暖冬で、植えられたほとんどのイペーが開花しそうです。現在国内で一般に見られるイペーは冬季に零下5℃を下回ると蕾が落ちたり、枝先が枯れたりして開花しません。この動画の「池前アルバ」(商標登録済、イペー タベブイアアルバ)は10年間をかけて約100種類、1,000本以上を地植えで試験栽培して、耐寒性抜群で零下9℃に見舞われても開花する特別な樹種を選抜したものです。今春、仙台市や常総市でも開花する見込みです。桜前線のあとを追って開花ゾーンが北上します。柳井市でも開花しており、5月3日にはこの樹種で日本初のオープンガーデンが開かれます。


2019年4月25日追記



  2019年5月2日追記:
  姶良市で上記とは別の邸宅でも同じ池前アルバが開花しました、見事です。
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