前田農園のイペー選抜品ベスト10 2019
全国展開できるようなイペーを開発すべく、前田農園で10年かけて約100種類、約1,000本のイペーを地植えして試験栽培を行なってきました。仙台市や北関東まで植栽、開花可能と判断した樹種を主体に試験栽培して頂いており、今春それらのほとんどの地区で開花を実現致しました。
試験圃場で2016年1月25日に零下9.1℃を経験したことなどから、2019年4月に優良品10種類を選抜できましたので以下にそれらの現状を記録し、中間報告と致します。今後、これらの優良品どうしの交配などで、耐寒性、樹形、花の美しさ、播種からの開花速度などの観点から最優秀品の作出に全力を尽くします。
選抜で残った標本木 10本+α 以外の試験対照品約500本は「フラワーパークかごしま」様、鹿屋市「高隈ダム公園」様、「常総市」様に植栽して頂きました。
関係者の皆様に心からお礼申し上げます。(写真は全てクリックで拡大、鮮明化)
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選抜品 1. 池前アルバ(商標登録品)
親木はクリチーバ市ジャルジンソシアウ地区にある。耐寒性抜群、零下9.1℃に遭遇しても
開花する。73cmで開花する稚樹開花性が出現した。交配などでさらに改良する。
今春、群馬県大泉町、茨城県常総市その他で開花した。
池前アルバの親木
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選抜品 2. 超小葉、多分枝アルバ
親木はクリチーバ市サンタカンジダ地区の自家交配の突然変異種。2013年12月9日播種で、前田農園で誕生した。樹高は約4m、最大伸びて5mの矮性か。多分枝で樹形がよく、葉が格段に小さく葉裏がビロード状で白く美しい。耐寒性、花付き、花房の形も抜群。総合点で池前アルバを凌ぐ可能性あり。1/1,000を争う傑物。交配で子孫を改良、展開する。
選抜品 3. ポルトアレグレ市 街路樹のアルバ
2016年12月8日播種。落葉しないまま次年の新葉が出た。耐寒性が期待できそう。葉がやや小さい。
選抜品 4. イペー市のアルバ
2017年12月5日播種。落葉しないまま次年の新葉が出た。耐寒性が期待できそう。怪物かも。
選抜品 5. サンジョアキン市 サンジョアキン-①樹高2mと、同-⑥樹高4m
写真上、2015年2月19日、写真下、2016年2月2日播種、⑥の採種者の話では親木は零下9℃でも開花したとのこと。
サンジョアキン‐⑥
選抜品 6. クリチーバ市のアマレーロ
2014年6月5日播種。2016年1月の零下9.1℃にほぼ無傷で耐えた。アルバではない。極矮性で2019年開花。親木はBon
Retiro N.S.L.
選抜品 7. ポルトアレグレ市の風車小屋ロッショ
2010年12月播種、数年前から開花、樹高7m。多数着蕾。零下9.1℃で10cm枯れ下がり。
選抜品 8. ポルトアレグレ市の6本街路樹ロッショ
2012年12月播種、数年前から開花。樹高5mで多分枝、矮性で樹形良好。多数着蕾。耐寒性もよく、左の写真の風車小屋ロッショを凌ぐか。零下9.1℃で10cm枯れ下がり。
選抜品 9. クリチーバ市の初夏咲きロッショ
2016年1月24日播種、2019年多数着蕾。耐寒性抜群、矮性。クリチーバ市 ポンタグロッサ街路樹。
2019根年5月26日追記・写真2枚(播種3年で開花)
ポンタグロッサの親木
選抜品 10. クリチーバ市のイペーヴェルディ(Cybistax antisyphilitica)
2012年8月播種、グリーンの花が美しい。冬季に枯れ下がっても当年に着蕾、開花する強靭性をもつ。数年前から開花。
イペーヴェルディの親木
ジャルジンソシアウ地区
ジャルジンボタニコ内
2017年8月3日
Cybistax antisyphilitica 2012年8月に播種、2016年1月25日の零下9.1℃を経験している。
付録;拙宅のご本尊だが、ダメイペー。樹高8mで狭い日本には不向き。苗を植えて20年。
プレスリリースです: