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2019年2月25日月曜日

イペー ハンドロアンサス属の語源と特徴

 今回、2007年に設定されたハンドロアンサス属の語源などを調べました。ブラジルの植物学者、Oswaldo Handro (1908–1986) が命名者で、自分の名前 Handro にギリシャ語の anthus(花の意)をくっつけたものです。カリフォルニア大学のDonaldo R. Hodel 先生に問い合わせて、教えて頂きました。Oswaldo Handro については次をご参照ください: https://en.wikipedia.org/wiki/Oswaldo_Handro      

 anthus はギリシャ語の antho(ανθο)= 花  から来ています。「何々アンサス」とか「何々アンサ」という植物の名前も多いですね。
 
次に カリフォルニア大学の Donald R. Hodel 先生への問い合わせに対する返信を記録します:   
2019/02/25 (月) 14:56
  Hello Hisanori,
               Handroanthus:
Handro, for Brazilian botanist Oswaldo Handro;
anthus, Greek word for flower 
Best wishes, 
Donald R. Hodel
Environmental Horticulture Advisor
Specializing in Palms, Trees, and Landscape Management
University of California 

 イペーは現在下記の三つの属に分けられています。
 1992年に定義した99種のTabebuia属を2007年に三分割しました。(文字をクリックすれば、その項目を説明するページに飛びます
     ロゼオデンドロン[Roseodendron]属
 Roseodendron donnell-smithii Roseodendron chryseum  の二つの種類で構成されている。
     ハンドロアンサスHandroanthusdroanthus]属: 左をクリックするとハンドロアンサス属30種がドンと出てくる。元、タベブイアアルバはハンドロアンサスアルブスとして、最初に登場する。
 従来、pouipau d'arco及び ipê などと呼ばれていた樹種の中の30種類で構成されている。
     ③タベブイ[Tabebuia]属:
1992年に定義した99種のタベブイアから、上記①②を除いた67種。

 最近、新種が2~3種追加されています。
 地球上には、約20~30万種の植物が存在しています。最も種類の多いのはラン科の植物で2万5000種を超えるとのことです。ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae)は双子葉植物に属する科で、約110属650種あるとのことです(Wikipedia)。 
 
 ハンドロアンサス属の特徴:
①花、萼、葉に大量から少量の他種多様の細毛がある。
②幹のラパコールの含有量が多い。
③幹の密度が高い。
                         ラパコール(当然、ラパーチョ・Lapachoからきていると思われる)

 
 ラパコールは、イペーの皮に含まれる成分で、癌に効果が有るとか、毒性があるので使用してはならないなど、議論されています。未調査の分野のようです。現地人は昔から利用していたようです。 
 
 植物の名称や種族の分類の決定に関しては American Society of Plant Taxonomists(アメリカ植物分類学会)あたりが権力を握っているようです。
  下記URLのAmerican Society of Plant Taxonomists の論文に旧タベブイア属を分割した経緯が書いてあります:
   https://depts.washington.edu/phylo/OlmsteadPubs/Grose_Olmstead_2007b.pdf
 日本には「日本植物分類学会」がありますが、世界的に統括された機関はないようです。
 
  以上、ハンドロアンサス属に焦点を当てて調べましたが、通称イペー全体の分類については次をご参照ください: 
 
 
 
 
 
 
 

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